「事業再構築補助金」申請の流れを分かりやすく解説!

「事業再構築補助金」の大まかな流れは「事前準備→申請→採択→事業実施→受給」です。 各段階の必要な手続きについて解説します。
梅沢 博香

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「事業再構築補助金」の申請の流れを分かりやすく解説!

この記事を監修した専門家

監修専門家: 井上卓也行政書士

井上 卓也

代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。

慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

「事業再構築補助金」とは?

「事業再構築補助金」とは、中小企業の新事業や業態転換を支援するための補助金制度です。
コロナの影響を受けた企業が、新たな事業展開やビジネスモデルの変革を行う際に必要な費用の一部を補助することで、企業の成長と地域経済の活性化を目指しています。
主な対象は中小企業ですが、中堅企業や大企業も対象となる場合があります。

2024年の「事業再構築補助金」の概要はこちら!

「事業再構築補助金」の流れ

「事業再構築補助金」の公募内容の確認から受給までの期間は、実施する事業の期間により異なりますが約1年~1年半です。
以下、申請の流れです。

  • 必要書類の準備
  • 認定経営革新等支援機関の選定
  • 申請書類の提出
  • 採択発表(公募締切から約4か月後)
  • 交付申請
  • 交付決定
  • 事業実施(交付決定から12か月以内)
  • 実績報告の提出
  • 精算払請求書の提出

≪8営業日程度≫

  • 補助金受給
  • 事業化状況報告(補助事業の完了の日の属する年度の終了後を初回として以降5年間)

事業再構築補助金流れ出典:「事業再構築補助金」パンフレット
本コラムでは以下の各段階で必要な手続きを紹介します。

  1. 事前準備
  2. 申請
  3. 採択後
  4. 受給後

1.事前準備

やること

  • 申請要件の確認
  • 認定経営革新等支援機関の選定
  • 必要書類の準備

申請要件の確認

「事業再構築補助金」の公募要領で応募資格や申請書類、申請期間、補助金額、補助対象経費等を確認します。
公募ごとに公募要領の内容は異なるので、必ず自分が申請する公募回のものを確認しましょう。

認定経営革新等支援機関の選定

「事業再構築補助金」では、認定経営革新等支援機関等の確認を受けた事業計画書の提出が必要になります。
そのため、申請前の段階で共同で事業を進める認定経営革新等支援機関を選定をします。

認定経営革新等支援機関とは?

認定経営革新等支援機関とは、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関のことです。
コンサルティング会社や税理士法人、信用金庫等が認定支援機関として登録されています。

「事業再構築補助金」では、認定支援機関は事業者からの依頼を受けて申請サポートを行います。
事業計画書は認定経営革新等支援機関が作成するのではなく、必ず事業者自身で作成します。

株式会社リアリゼイションも認定支援機関です!
事業計画書の作成サポートも承っていますので「事業再構築補助金」の申請をご検討中の方はぜひご連絡くださいませ。
【無料】「事業再構築補助金」の相談をする!

必要書類の準備

「事業再構築補助金」の必要書類は、「全ての申請者に共通する書類」と「申請する枠や取得する設備等によって必要になる書類」の2種類です。

全ての申請者に共通する書類(第12公募の場合)

  • 事業計画書
  • 金融機関・認定経営革新等支援機関による確認書
  • 決算書(法人のみ)
  • ミラサポplus「ローカルベンチマーク」の事業財務情報
  • 従業員数を示す書類
  • 固定資産台帳
  • 収益事業を行っていることを説明する書類 


法人の場合:の確定申告書別表一及び法人事業概況説明書の控え
個人事業主の場合:近の確定申告書第一表及び所得税青色申告決算書控え等

2.申請

やること

  • 申請書類の提出

事業再構築に取り組む計画を作成し、電子申請システム(Jグランツ)で提出します。
「事業再構築補助金」には複数の類型があり、類型ごとに支援対象や必要な要件や提出書類が異なります。
提出する事業計画書は、認定経営革新等支援機関等の確認を受けている必要があります。
事業計画書は採択審査の観点となるため、申請者は公募要領にある審査項目を確認して作成しましょう。

事業類型共通の審査項目の具体例(第12公募の場合)

  • 新規事業の有望度
  • 事業の実現可能性
  • 公的補助の必要性
  • 補助対象事業としての適格性  等

3.採択後

やること

  • 交付申請
  • 事業実施
  • 実績報告の提出
  • 補助金の請求

交付申請

交付申請は、事務局が「補助事業の経費内容が対象経費として適切であるか」を精査するための手続きで、採択発表から補助事業開始前までに行います。
採択された時点で補助金を受け取れることが確定するわけではなく、交付申請の承認をよって補助金の受領資格が与えられます。
採択された方は忘れずに交付申請をしましょう。
交付申請の締切日は各公募回によって異なり、公式サイトで確認できますが、採択発表から約1年間です。

例:第12回公募

採択発表日:2024年10月下旬から11月上旬予定
交付申請の締切日:2025年10月下旬から11月上旬予定

「事業再構築補助金」の交付申請はいつまでに行う?注意点は?

事業実施

交付審査を経て決定した内容につき、指示された期限までに補助事業を実施します。
補助事業実施期間は申請する類型によって異なります。

実績報告の提出

実績報告は、補助事業終了後、取得した物件等の納品・検収・代金支払い等の必要な手続きを行う手続きのことです。
実績報告をもって補助事業が完了したことになります。
報告は補助事業完了から30日を経過した日、または補助事業実施期間の終了日のいずれかの早い日までに行います。

精算払請求書の提出

補助事業の確定検査を受け、補助金額が確定した後に精算払請求書の提出を行います。
請求後、8営業日程度で補助事業者名義の指定口座へ補助金が振り込まれます。

4.受給後

やること

  • 事業化状況報告の提出

補助金受給後に補助事業の成果を事業化状況報告として報告する義務があります。
報告回数は合計6回、報告する内容は下記のとおりです。

  • 直近1年間の補助事業に関する事業化と付加価値額の状況
  • 補助事業に関連する特許権等の知的財産権の出願・取得状況、またはこれらの権利の譲渡や実施権の設定状況

また、補助事業によって収益が生じた時は受領した補助金額を上限として返金します。(収益納付)

「事業再構築補助金」の事業化状況報告の詳細はこちら!

「事業再構築補助金」公式サイト

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個人事業主の皆様へ

事業所で利用可能な自治体や国の補助金、実はたくさんあります!
これらの補助金を活用することで、事業の課題を解決しつつコストを削減できます。

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個人事業主が使える補助金としてたとえば以下の補助金があります。

IT導入補助金
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ものづくり補助金
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事業再構築補助金
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