大規模成長投資補助金の補助対象者は?【2026年度版】
大規模成長投資補助金は、中堅・中小企業の大規模投資を支援する制度として令和5年度に創設され、予算規模3,000億円という過去に例のない規模で実施されています。このコラムでは大規模成長投資補助金の補助対象者などの基本情報の他、3次公募のスケジュールについて分かりやすく解説します。2025年度、大規模成長投資補助金のご活用を検討されている方はぜひ参考にしてください。

目次
- 大規模成長投資補助金の補助対象者は?
- 大規模成長投資補助金とは?
- 大規模成長投資補助金の基本情報
- 補助対象要件
- 1.投資額10億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費)
- 2.賃上げの年平均成長率が最低賃金の成長率以上
- 1.賃上げの比較基準
- 2.賃上げ目標未達の場合の対応
- 3.コンソーシアムの要件
- 4.取引先への適正な価格転嫁
- 補助事業の要件
- 【一般枠】
- 【特別枠】(一般枠1,2に加え、以下を満たす)
- 事業の流れ
- 提出書類
- 審査の流れ
- 対象となる取り組みの具体事例
- 工場の新設
- 物流センターの新設
- 既存拠点への大規模設備投資
- 大規模成長投資補助金の公募スケジュール
- 2026年度、補助金を活用したい方はこちら!
- 弊社がサポートさせていただいた方のお喜びの声
大規模成長投資補助金の補助対象者は?
大規模成長投資補助金の補助対象者は、中堅・中小企業(常時使用する従業員数が2,000人以下の会社等)です。
※一定の要件を満たす場合、中堅・中小企業を中心とした共同申請(コンソーシアム形式)も対象となります。
※みなし大企業や実施する補助事業の内容が農作物の生産自体に関するものなど1次産業を主たる事業としている場合は補助対象外。
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大規模成長投資補助金とは?
大規模成長投資補助金は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が、人手不足などの課題に対応しながら成長するための大規模投資を促進し、地方での持続的な賃上げの実現を目的とした制度です。
出典:大規模成長投資補助金の公式サイト
大規模成長投資補助金の基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
補助上限額・補助率 | 最大50億円(補助率1/3以内) |
事業実施期間 | 2027年3月31日まで(最長) |
予算額 | 総額3,000億円(令和8年度までの国庫債務負担を含む) |
補助対象要件
大規模成長投資補助金の「補助対象要件」は、次の2つです。
投資額10億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費)
賃上げの年平均成長率が最低賃金の成長率以上
1.投資額10億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費)
土地代は含まれず、以下の3つの費目で合計10億円以上の投資が必要です。
建物費(拠点新設・増築など、生産設備導入に必要な範囲)
機械装置費(器具・備品費を含む)
ソフトウェア費
なお、専門家経費や外注費は補助対象ですが、投資額の要件には含まれません。また、複数の地域にまたがる投資も可能ですが、補助事業の目的と内容が一体的である必要があります。
2.賃上げの年平均成長率が最低賃金の成長率以上
補助事業の終了後3年間、対象事業の従業員1人当たりの給与支給総額の年平均成長率を、事業実施地域の都道府県における直近5年間の最低賃金の成長率以上とする必要があります。
最近の最低賃金は急速に上昇しており、2024年度の全国平均の引き上げ率は約4.7%です。
地域によって差があり、最も高い地域では約5.6%、最も低い地域でも約4.5%の引き上げが行われています。今後も最低賃金の上昇が続く可能性が高いため、概ね4.5%以上の賃上げを目安に考えておくとよいでしょう。
参考:独立行政法人労働政策研究・研究機構
なお、以下の4点にも注意しましょう。
賃上げの比較基準
賃上げ目標未達の場合の対応
コンソーシアムの要件
取引先への適正な価格転嫁
1.賃上げの比較基準
補助事業の終了日を含む事業年度の数値と比較します。新事業などで基準が特定できない場合は、会社全体の数値と比較します。
2.賃上げ目標未達の場合の対応
目標を達成できなかった場合、未達成率に応じて補助金の返還を求めます(天災等を除く)。また、雇用の安定にも配慮が必要です。
3.コンソーシアムの要件
コンソーシアム形式の場合、全参加者が賃上げ要件を満たす必要があります。
4.取引先への適正な価格転嫁
補助対象経費
区分 | 内容 |
|---|---|
1. 建物費 | 事務所・生産施設・加工施設・販売施設・検査施設・共同作業場・倉庫などの建設、増築、改修、中古建物の取得費 |
2. 機械装置費 | 必要な機械装置・工具・器具の購入・製作・借用、改良・修繕・据付・運搬にかかる費用 |
3. ソフトウェア費 | ソフトウェア・情報システムの購入・構築・借用、クラウドサービス利用料 |
4. 外注費 | 加工・設計・検査などを外部に委託(請負・委託)する際の経費 |
5. 専門家経費 | コンサルティング、技術指導など専門家への支払い経費 |
補助事業の要件
【一般枠】
投資額10億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費)
賃上げ要件(補助事業終了後3年間、対象事業の従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、事業実施地域の直近5年間の最低賃金の年平均上昇率以上)。目標を達成できなかった場合、未達成率に応じて補助金の返還を求める(天災等を除く。事業者名は公表しない)。
【特別枠】(一般枠1,2に加え、以下を満たす)
令和6年度中(令和7年3月末まで)に補助事業が完了見込み
事業の流れ
提出書類
申請には以下の書類の提出が必要です。
成長投資計画書(様式1)
成長投資計画書 事業計画書
計画書別紙(ローカルベンチマーク・様式3)
決算書等(過去3期分)
金融機関からの成長投資計画確認書
これらの書類を準備し、計画の妥当性や投資の具体性を明確に示すことが重要です。
審査の流れ
計画書(書類)とプレゼンの2段階で審査が行われます。
申請のあった事業計画に基づく1次審査を行う
1次審査を通過した申請者は2次審査として経営支援等を行う外部有識者に対するプレゼン 審査(対話形式)を行う
2次審査を通じて、政策目的に沿った優れた提案を行った事業者を採択する
対象となる取り組みの具体事例
本補助金は「労働生産性の抜本的な向上と規模拡大」を目指す事業を支援します。具体的な取り組み例として、以下のようなケースが想定されます。
工場の新設
製造業者が新工場を建設し、生産効率を向上させる自動化設備を導入する。
物流センターの新設
卸売業や大規模製造業が、AI・IoTを活用した自動化物流センターを新設する。
既存拠点への大規模設備投資
既存の工場や物流拠点に最新設備を導入し、省力化・効率化を推進する(投資額10億円以上が必要)。
このような取り組みにより、業務の自動化や省力化を実現し、持続的な成長を目指す事業が補助対象となります。
大規模成長投資補助金の公募スケジュール
大規模成長投資補助金は既に第4次公募まで終わりました。
以下、過去の公募スケジュールから予想した第5次公募のスケジュールです。
フェーズ | 予想スケジュール |
|---|---|
公募開始 | 2026年 春頃(3〜4月頃) |
公募締切 | 4月〜5月頃(概ね公募開始から1.5〜2ヶ月程度) |
プレゼンテーション審査(書面+プレゼン) | 5月〜6月頃(前回の流れからの推定) |
採択結果発表 | 6月頃(審査終了後すぐ) |
交付決定 | 6〜7月頃(採択発表後順次) |
このスケジュール感を踏まえると、第5次公募に向けた準備は遅くとも公募開始の2〜3か月前には始めるのが理想です。
具体的には、年明け〜2月頃から、投資内容の整理、事業計画の骨子作成、財務シミュレーション、社内合意形成などを進めておくと安心です。
大規模成長投資補助金は、書類審査に加えてプレゼンテーション審査が行われる点が特徴です。
そのため、単に計画書を作るだけでなく、「なぜ今この投資が必要なのか」「地域・産業への波及効果は何か」を口頭で説明できるレベルまで準備しておくことが重要になります。
また、GビズIDの取得や必要書類の収集に時間がかかるケースもあるため、公募開始を待ってから動き出すのはリスクが高いと言えます。
余裕を持って準備を進めることで、内容のブラッシュアップやプレゼン対策に十分な時間を確保できます。
第3次公募の採択率は事前想定を大きく上回る50%超でしたが、これは申請数の抑制と中身の濃い申請が集中した結果と考えられます。第4次以降は申請件数も増加する一方で、予算枠に対する需要も高まるため、採択率は第3次より若干低下するものの、依然として第1・2次を上回る水準(30%以上)で推移すると予測されます。
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監修者からのワンポイントアドバイス
大規模成長投資補助金は、補助金額の規模が大きく、新設される工場や大規模施設の建設費用など、建物に関連する費用を主要な補助対象としています。これらの建設には多額の費用がかかりますが、本補助金を活用すると事業者の皆様の大きな負担軽減となることでしょう

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
