【2024年版】個人向け給付金・補助金!国からもらえるお金一覧

個人向けの給付金や補助金、世代や状況別に実はたくさんの種類があります。 今回は、子育て世帯、ひとり親世帯、住宅取得時、資格取得時など種類にわけて、知っておかなければもらえないかもしれない「あなたが国からもらえるお金」をご紹介します!
中本 明日香

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更新日:

2024年 補助金・給付金


個人向け給付金・補助金の種類

個人向けの給付金や補助金は、実は世代や状況によってたくさんの制度があります。
ただし、国や自治体からそのすべての知らせがあるわけではなく、自分で情報を収集しなければ得られないものもあります

この記事では、子育て世帯やひとり親世帯、住宅取得時や資格取得時など、さまざまな状況に応じた給付金や補助金を紹介します。

今回は、2024年に個人がもらえる補助金や給付金・手当について、以下の種類に分けて紹介します。

個人向け補助金・給付金の種類

  1. 子育て世帯向け
  2. ひとり親世帯向け
  3. 非課税世帯向け
  4. 高齢者向け
  5. 資格取得等
  6. 住宅購入やリフォーム、引越し等


1. 子育て世帯向け支援の補助金・給付金・手当等

【1】妊娠・出産時にもらえる補助金・手当等

給付金・支援金対象者支給条件支給額
出産育児一時金健康保険や国民健康保険の被保険者等妊娠後22週を超える妊娠または出産時に支給48.8万円(特例あり)または50万円
出産手当金健康保険の被保険者出産のために給与を受けない場合に支給期間に応じて支給
育児休業給付金雇用保険被保険者産後パパ育休または育児休業を取得し、一定の要件を満たす場合に支給出生時:8週後から6か月後まで
一般:育休期間中
児童手当中学校卒業までの児童を養育する方児童の年齢と世帯の所得によって支給額が変動一律10,000円から15,000円(第3子以降は15,000円)


出産育児一時金

対象者:健康保険や国民健康保険の被保険者やその扶養者など
健康保険や国民健康保険の被保険者等が出産したときは、出産育児一時金が支給されます。
その支給額については、令和5年4月より、42万円から50万円に引き上げられました。
※妊娠週数が22週に達していないなど、産科医療補償制度の対象とならない出産の場合は、支給額が48.8万円となります。
具体的な内容は、以下のコラムをご覧ください!

協会けんぽ出産育児一時金の公式ページ

出産手当金

対象者:健康保険の被保険者
健康保険の被保険者が出産のため会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。

出産日は出産の日以前の期間に含まれます。また、出産が予定日より遅れた場合、その遅れた期間についても出産手当金が支給されます。

具体的な内容は、以下のコラムをご覧ください!

協会けんぽ「出産手当金」公式ページ

育児休業給付金

育児休業給付金は、雇用保険被保険者が子どもの養育を目的として取得した休業に対して支給されます。
この給付金には以下の2つのタイプがあります。
①出生時育児休業給付金
対象者: 子の出生後8週間内に産後パパ育休を取得した被保険者
支給条件:産後パパ育休を取得し、一定の要件を満たすこと
支給期間:子の出生日から起算して8週間後から6か月後まで

②一般育児休業給付金
対象者: 1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した被保険者
支給条件:育児休業を取得し、一定の要件を満たすこと
支給期間:育児休業期間中
申請方法:雇用保険所管の労働局への申請が必要

■育児休業給付金の詳細
両方の給付金は雇用保険被保険者が対象であり、一定の要件を満たす必要があります。出生時育児休業給付金は産後の育児休業を取得した場合に支給され、育児休業給付金は1歳未満の子を養育するために取得した場合に支給されます。申請は雇用保険所管の労働局へ行われます。

具体的な内容は、以下のコラムをご覧ください!

厚生労働省「育児休業給付金」の公式ページ

【2】児童手当

児童手当は、子供を養育する家庭に対して支給される経済的な支援です。
多くの国や地域で導入されており、子供の年齢や世帯の所得に応じて支給額が異なります。

主な目的は、子供の健やかな成長や教育環境を整え、子育て世帯の経済的負担を軽減することです。
児童手当は通常、定期的に支給され、子供の年齢に応じて支給期間が決まっています

家庭の所得状況によっては、所得制限が設けられていることもありますが、一般的には子供の数に応じて支給されます。

支給対象

中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方

支給額

児童の年齢児童手当の額(一人あたり月額)
3歳未満一律15,000円
3歳以上 〜 中学生一律10,000円

少子化対策により2024年12月に拡充が決定!

公開された「児童手当」の拡充内容は下記の3つです。

  1. 所得制限の撤廃
  2. 支給対象年齢を高校卒業まで引き上げ
  3. 第3子以降月額3万円


くわしくは以下のコラムをご覧ください!

こども家庭庁「児童手当」の公式ページ

【3】幼児教育・保育の無償化

幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスの子ども、 住民税非課税世帯の0歳から2歳児クラスまでの子どもの利用料が無料になります。
また、住民税非課税世帯については、0歳から2歳までの子どもたちの利用料も無料になります。

対象となる施設は、幼稚園、保育所、認定こども園に加え、地域型保育も同様に無料になります。
保育園無償化について、くわしくは以下のコラムをご覧ください!

こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化」公式ページ

2.ひとり親世帯への補助金・給付金・手当等

【1】子育て世帯生活支援特別給付金(子ども1人5万円給付)

「子育て世帯生活支援特別給付金」は、低所得の子育て世帯に子ども一人一律5万円を給付する制度です。
「子ども一人5万円給付金」などの名称で呼ばれています。

対象者

「子育て世帯生活支援特別給付金」の支給対象となるのは、以下の方々です。
・ひとり親世帯
・ひとり親世帯以外の低所得の子育て世帯

この給付金は2024年に支給が行われる予定の給付金です。具体的な内容や支給時期について、以下のコラムで解説しています!


【2】児童扶養手当

児童扶養手当は、ひとり親家庭の生活安定を支援するために支給される制度です。

対象者

対象者は、18歳に達するまでの子ども(障がいのある場合は20歳未満)を養育している親などです。
【支給要件】父母が婚姻を解消した児童、父または母が死亡した児童、父または母が一定程度の障害の状態にある児童、父または母の生死が明らかでない児童などを監護等していること。

支給額は親の所得によって決まり、全額支給、一部支給、不支給のいずれかに分かれます。

支給額(月額)全額支給一部支給
基本支給額4万4140円1万410~4万4130円
児童2人目の加算額1万420円5,210~1万410円
児童3人目以降の加算額(1人につき)6,250~6240円未指定


児童扶養手当について

その他、ひとり親が受けられる給付金や手当等を以下のコラムでまとめています!

3.非課税世帯向け支援の補助金・給付金・手当等

【1】0歳から2歳児クラスの幼児教育・保育の無償化

幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスの子どもについては、全世帯で利用料無償化の対象です。
住民税非課税世帯については、これに加え0歳から2歳児クラスまでの利用料も無料となります。
さらに3歳までの預かり保育が月額1万6300円までの範囲で無料となるほか、認可外の保育施設を利用する際にも、0歳から2歳までの子どもたちの利用料が月額4万2000円まで無料になります。
幼児教育・保育の無償化概要|こども家庭庁

【2】高額療養費制度

医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」があります。

その他非課税世帯向けにオススメの補助金コラム

【3】2024年秋の非課税世帯向け給付金

4.高齢者向け支援の補助金・給付金・手当等

【1】年金生活者支援給付金制度

年金生活者支援給付金は、消費税率引き上げ分を活用し、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の方に、生活の支援を図ることを目的として、年金に上乗せして支給するものです。

対象者

以下の支給要件をすべて満たしている方が対象となります。

  1. 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
  2. 同一世帯の全員が市町村民税非課税である。
  3. 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が878,900円以下である。

年金生活者支援給付金制度 特設サイト

【2】高年齢雇用継続給付金

高年齢雇用継続給付とは、高年齢者が再就職した際に支給される給付金です。この給付金は、「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」の2つに分かれます。被保険者であり、60歳以上65歳未満で、5年以上雇用保険に加入していた一般被保険者が対象です。基本的には、60歳以降の賃金が60歳の時点の賃金よりも75%未満に低下し、かつその状態で働き続ける場合に支給されます。

支給額

給付額は、月々の賃金が60歳時点の賃金の61%以下に低下した場合、各月の賃金の15%相当額となります。また、賃金が61%超75%未満に低下した場合は、その低下率に応じて支給されます。ただし、月額賃金が370,452円を超える場合は支給されません。この金額は毎年8月1日に見直されます。
例えば、60歳時点の月額賃金が30万円だった場合、その後の各月の賃金が18万円に低下した場合、低下率は60%になります。したがって、各月について賃金の15%に相当する額が支給されます。
ハローワークインターネットサービス - 雇用継続給付

【3】再就職手当

雇用保険の受給資格者が、基本手当の受給資格を受けたのちに、早期に安定した職業に就いた場合または事業を開始した場合に、給付を受けることができる制度です。
定年後に、失業給付(失業保険)を受けている人が就職した場合にも再就職手当の対象となります。
ハローワークインターネットサービス - 就職促進給付

5.資格取得の際に使える補助金・給付金・手当等

【1】教育訓練給付制度

「教育訓練給付制度」は、スキルアップを支援する国の制度です。雇用保険の被保険者や離職者が、指定された教育訓練講座を受講した際、経費の一部をハローワークから給付金として受け取れます。以下の3つの種類があります。

補助制度対象講座補助率補助上限額
資格取得講座補助金資格取得講座(介護福祉士、税理士、TOEICなど)、大学院課程など20%10万円
特定一般教育訓練給付金業務独占資格(大型自動車免許など)、IT資格講座など40%20万円
専門実践教育訓練給付金看護師、保育士、IT資格講座、大学院課程など50%(一定条件で追加支給あり)168万円(追加支給を含む)


対象者

  • 在職中の方(パート・アルバイト含む)
  • 離職中の方(離職後1年以内)

くわしい内容は、以下のコラムでわかりやすく解説しています!

厚生労働省[教育訓練給付金制度のご案内]

👉資格取得にこちらのコラムもおすすめ!

6.住宅購入やリフォーム・引越し時に使える補助金・給付金・手当等

【1】新築住宅に使える補助金

近年、政府は2050年の「カーボンニュートラル」達成を目指して、省エネ住宅や電気自動車への補助事業を強化しています。新築住宅を購入する際に省エネ住宅を選ぶことで、多くの補助金を利用できるため、経済的なメリットがあります。

a.子育てエコホーム支援事業

「子育てエコホーム支援事業」は、省エネ性能の高い新築住宅を取得する子育て世帯や若者夫婦世帯を対象としています。以下の住宅が補助対象です。

住宅種別補助額
長期優良住宅一戸あたり100万円
ZEH住宅一戸あたり80万円


また、住宅の省エネ改修や子育て対応改修も対象です。
くわしくは以下のコラムをご覧ください!

子育てエコホーム支援事業とは?

子育てエコホーム支援事業公式サイト

LCCM住宅支援事業

「LCCM住宅支援事業」は、ライフサイクル全体でCO2排出量を抑える住宅を対象としています。
補助額は一戸あたり140万円です。
要件としては、ZEH水準の断熱性能や再生可能エネルギーの活用などがあります。
LCCM住宅整備推進事業公式サイト

自治体向けの補助金

一部の自治体では、新築住宅をバリアフリーなどの要件を満たすように建設する場合、追加の補助金が支給されることがあります。

たとえば、東京都では「東京ゼロエミ住宅」で最大210万円の助成があります。
国の補助金と併用することで、さらに多くの補助金を受給可能です。
東京ゼロエミ住宅公式サイト
新築住宅に使える補助金について興味がある方は、以下のコラムでくわしく解説していますのでぜひご覧ください。

👉あわせて読みたい!定額減税と住宅ローン控除について

定額減税が開始され、不安に思うのが定額減税は住宅ローン控除に影響があるのかどうか。以下のコラムでこの2つの関係と仕組みをくわしく解説しています!

【2】ZEH住宅購入に使える補助金

ZEH住宅は、「使うエネルギーを減らし、エネルギーをつくり出すことで年間のエネルギー消費量をゼロに近づける高性能な省エネ住宅」です。高性能断熱材や太陽光発電システムを活用します。

2025年からの新基準

2025年から、省エネ住宅の基準が段階的に引き上げられ、カーボンニュートラルを目指すため、より省エネ性能の高い住宅が求められます。

ZEH住宅の基準

  1. 強化外皮基準を満たす
  2. 再生可能エネルギーを導入する
  3. 一次エネルギー消費量を20%以上削減
  4. エネルギー収支をゼロにする

ZEH住宅のメリットとデメリット

メリット:

  • 光熱費が低減
  • 優遇減税が受けやすい
  • 資産価値の向上

デメリット:

  • 初期費用が高額(250~300万円程度)

ZEH住宅は5つに区分されており、それぞれ補助額や補助事業名称が異なります。

区分事業名称補助額
ZEHこどもエコホーム支援事業100万円/戸
地域型住宅グリーン化事業上限140万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業定額55万円/戸
ZEH+戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業定額100万円/戸
次世代ZEH+次世代ZEH+実証事業定額100万円/戸
次世代HEMS次世代HEMS実証事業定額112万円/戸
LCCM住宅LCCM住宅 整備推進事業 上限140万円/戸

ZEH住宅の補助金に興味がある方は、以下のコラムで詳しく解説していますのでぜひご覧ください。


【3】転居助成金

引っ越し費用や家賃、住宅購入費等が補助される制度があります。
「転居助成金」は、引っ越し費用や家賃、住宅購入費用などを補助する自治体の制度です。特定の条件を満たす世帯が対象となります。

主な対象世帯と種類

世帯種別支援制度
新婚世帯結婚新生活支援事業
子育て世帯次世代育成転居助成
ひとり親世帯ひとり親家庭住宅支援資金
移住検討者移住支援金
所得が低い世帯住居確保給付金
高齢者の住み替え高齢者世帯住替え助成事業
障害者・介護世帯民間賃貸住宅家賃等助成制度
三世代同居・近居三世代同居・近居支援住宅取得補助金


「転居助成金」のおすすめ5選

  1. 移住支援金: 他都道府県からの移住を支援(最大180万円)。
  2. 住居確保給付金: 住居を喪失した恐れがある低所得世帯への家賃補助。
  3. 結婚新生活支援事業: 新婚世帯の住居費や引越費用を支援。
  4. 次世代育成転居助成: 子育て世帯の転居費用を補助。
  5. ひとり親家庭住宅支援資金: ひとり親家庭の賃貸住宅家賃補助。

これらの助成金をそれぞれわかりやすく解説していますので、以下のコラムをご覧ください!

まとめ

今回紹介した状況別・世帯別の補助金・給付金制度にも、様々な支援制度があります。
これからも注目の補助金や給付金がありましたら本コラム内でご紹介していきます。

その他個人向けのおすすめのコラム


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ものづくり補助金
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事業再構築補助金
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小規模事業者持続化補助金
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