個人事業主は補助金を活用できる?
個人事業主が活用できる補助金は実はたくさんあります。
これらの支援制度をうまく活用することで、事業の成長や運営に役立てることができます。
本記事では、個人事業主が利用できる代表的な補助金や、選び方などわかりやすく解説します!
2024年、個人事業主にオススメの補助金はどれ?本コラムでは、2024年、 個人事業主におすすめの補助金と、個人事業主の補助金の使い方などわかりやすく解説しています!
カミーユ行政書士事務所代表・行政書士
補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
個人事業主が活用できる補助金は実はたくさんあります。
これらの支援制度をうまく活用することで、事業の成長や運営に役立てることができます。
本記事では、個人事業主が利用できる代表的な補助金や、選び方などわかりやすく解説します!
補助金とは、国や地方自治体が、特定の事業や活動を行おうとする個人事業主や企業に対して、その費用の一部を負担する制度です。いわば、国や自治体から事業に対する応援金のようなものです。
国や自治体は、様々な政策目標を持っています。たとえば、地域経済の活性化、雇用の創出、環境問題への取り組みなどです。
これらの目標を達成するために、企業や個人事業主の活動を支援し、国全体の活性化につなげようとするのが補助金の目的です。
補助金には、大きく分けて以下の種類があります。
補助金と似た制度には「助成金」や「給付金」がありますが、それぞれに違いがあります。
区分 | 補助金 | 助成金 | 給付金 |
目的 | 政策目標達成のための事業支援 | 社会的な目的達成のための活動支援 | 個人の生活支援 |
審査 | 厳格 | 比較的緩やか | 申請要件を満たせば原則支給 |
金額 | 数十万円~数億円 | 数十万円~数百万円 | 数万円~数十万円 |
対象 | 法人、個人事業主 | 法人、団体 | 個人または世帯 |
これらの制度を理解することで、自分の事業や状況に最も適した資金支援を選び、効果的に活用することが可能になります。
個人事業主が活用できる国の助成金を以下のコラムでご紹介しています!
個人事業主におすすめの助成金をご紹介!
では、以下に2024年で個人事業主におすすめの補助金をご紹介します!
2024年に新しくできた省力化投資補助金は、人手不足に悩む事業者を応援し、ロボットやIT機器の導入を支援する制度です。
導入する製品については、省力化投資補助事業で登録されたカタログに掲載されている製品が対象です。
また、その製品は販売や導入支援を行う事業者「省力化投資事業者」より購入する必要があります。
補助額や、対象製品、スケジュールなどについてくわしくは、以下のコラムをご覧ください!
省力化投資補助金とは?
【2024年新設】省力化投資補助金は個人事業主も対象?
【建設業の個人事業主】
※従業員数10名の場合
補助対象経費の例: 重機ロボットや警備ロボット、測量用ドローンの導入
補助金の効果: 作業効率の向上や現場の安全性確保や警備業務の効率化が期待されます。
補助額:たとえば、1機器あたり400万円である場合、対象経費の1/2である200万円を受給
対象製品や活用方法など以下のコラムで解説しています!
省力化投資補助金のカタログ製品とは?
小規模事業者持続化補助金は、お店や会社をもっと成長させるための宣伝をしたい!新しい商品を作りたい!という小規模事業者を応援する制度です。
販路の拡大や、新商品の開発には資金調達が必要となりますので、その資金を補助金で最大250万円まで支援するという仕組みになっています。
個人事業主にとっては、比較的使いやすく、はじめて補助金を使うという方にもオススメの補助金です。
また、「創業枠」という開業して間もない事業者を支援するコースも設けられていますので、開業して間もない個人事業主にもオススメです!
くわしくは以下のコラムをご覧ください!
持続化補助金の創業枠とは?
小規模事業者持続化補助金について、くわしい変更点や内容などは以下のコラムをご覧ください!
専門家が解説!小規模事業者持続化補助金とは?
カテゴリー | 具体例 |
設備投資 | 機械装置、ソフトウェア、オフィス家具 |
販促活動 | 広告費、展示会出展費、パンフレット作成費 |
開発 | 新製品開発費、サービス開発費、デザイン費 |
その他 | 外注費、コンサルティング費用 |
では、個人事業主は小規模事業者持続化補助金を使ってどのようなことができ、どのような取り組みに補助金がもらえるのでしょうか。
以下の活用イメージを参考にしてみてください!
【活用イメージ1】地域広報活動の最適化と地域コミュニティへのアプローチ
業種:地元カフェオーナー
経費の活用: 地元アーティストとの協力と印刷物制作
地元で栽培されたコーヒー豆を使用することにフォーカスし、補助金を使って地域のアーティストと協力してオリジナルパッケージの作成。
地元のイベントや農産物市場でのプロモーションを通じて、地域住民とのつながりを深め、コーヒーの販売を促進しました。
【活用イメージ2】 オンラインプレゼンスの構築と販促効果
業種:アクセサリーデザイナー
経費の活用: ウェブデザイナーの雇用とデジタルマーケティング
補助金を利用して、オンラインでアクセサリーの専門ウェブサイトを構築しました。
新デザインのジュエリーの魅力を伝えるために、ウェブデザイナーにコンサルを依頼。
オンラインショップと連動したSNSキャンペーンを展開し、フォロワーの増加と売上の向上を実現しました。
くわしくは以下のコラムで実際の個人事業主の採択事例もご紹介しています!
持続化補助金の個人事業主の条件と採択事例
事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症拡大により厳しい状況にある事業者を支援するために創設された補助金です。
コロナ以降の様々な経済状況の変化の影響で、今まで通りのビジネスが難しくなった人も多いと思います。
この補助金は、そんな状況を乗り越えて、新しいビジネスに挑戦したいあなたを応援するために国が作った制度です。
新しい市場への参入や事業形態の変更、事業再編成を行うなど中小企業や個人事業主の思い切った取り組みに対して、大規模な補助金が支援されます。
くわしくは、事業再構築補助金について具体的に解説している下記の記事もあわせてご覧ください。
専門家が解説!事業再構築補助金の詳しい内容を見る!
2024年の事業再構築補助金はいつまで続く?
カテゴリー | 具体例 |
設備投資 | 建物費、機械装置・システム構築費、リース料 |
技術導入 | 技術導入費、専門家経費 |
販促活動 | 広告宣伝・販売促進費 |
人材育成 | 研修費 |
その他 | 運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、廃業費 |
【活用イメージ1】 店頭販売からネット販売に業態転換
業種: アパレルショップ
補助対象経費:
・ウェブサイト関連費
・広報費
・専門家経費
成功事例: アパレルショップを経営していたところ、コロナ後から実店舗での売上げが減少 。
業態転換を行い、ECサイトや注文管理システムの構築、店頭販売からの誘導等によりネット販売を新たに開始しました。
【活用イメージ2】 ビジネスコンサルタント
業種: ビジネスコンサルタント
補助対象経費:
・広報費
・専門家経費
成功事例: ビジネスコンサルタントは、補助金を利用して新しい事業展開を実現。広報活動に資金を投入し、自身の専門分野でセミナーやワークショップを開催。その中で得られた知見をもとに、専門家と連携して新たなサービスを提供。これにより、既存クライアントの満足度向上と新規クライアントの獲得を果たしました。
くわしくは以下のコラムで実際の個人事業主の採択事例もご紹介しています!
実際の個人事業主の採択事例はこちら!
生産性向上や業務効率化のためのツール購入を支援する補助金です。
仕事を進めるためのソフト導入したいけど、費用がかかるからと諦めている人もいるかもしれません。
この補助金を使えば、国にその費用の1/2~4/5負担してもらえるので、新しいツールを導入しやすくなります。
2024年はインボイス制度への対応に注力した内容となっており、申請の枠によって採択率が非常に高い補助金なのでおすすめです!
IT導入補助金2024は、現在公開されている全枠2024年8月23日(金)の締切分に加え、2024年中にあと1回の公募で終了予定です。
申請をお考えの方は、お早目の準備をおすすめします!
専門家が解説!「IT導入補助金2024年」の詳しい内容を読む!
【活用イメージ1】 フードデリバリー事業
業種:フードデリバリー
補助対象経費: ウェブサイト構築費、デリバリーシステム導入費、専門家経費
成功事例: 個人事業主の飲食店経営者が、デリバリーサービスの導入にIT導入補助金を活用。ウェブサイトの構築や専門家のアドバイスにより、デリバリー事業を拡大しました。
導入したITツール:
オンライン注文受付システム
ウェブサイト制作
効果:
オンライン注文の受付がスムーズに!
ウェブサイトからの集客が増加!
ターゲット広告により新規顧客の獲得!
【活用イメージ2】パーソナルトレーニング業
業種:パーソナルトレーニング
補助対象経費: オンライントレーニングシステム導入費、専門家経費
成功事例: 個人事業主のパーソナルトレーナーが、オンライントレーニングプログラムの導入にIT導入補助金を利用。オンラインでのトレーニング提供や広告活動に注力し、収益の拡大に成功しました。
導入したITツール:
・オンライントレーニングプラットフォーム
・オンライン予約・決済システム
効果:
地理的制約なく顧客への提供が可能に!
オンラインプロモーションにより新規クライアントの獲得!
予約と決済のオンライン化による事務作業効率向上!
以下のコラムで個人事業主の申請のポイントや、注意点をご紹介しています!
「IT導入補助金2024」での個人事業主の申請のポイントと注意点
ものづくり補助金は、正式には“ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金”と呼ばれる補助金です。
事業者が新しい商品やサービス、生産方式などの開発をするためには、新しい機器や設備を導入する必要となってきますが、当然高額な費用が必要となります。
最大1億円まで補助してもらえる補助金です。
もちろん、個人事業主も対象となります。
これによって新しい機器や設備を導入したり、技術の向上に役立てたりすることができます。
これからの事業をもっと発展させたい!と思っている事業主に、おすすめの補助金です!
「ものづくり補助金2024」について詳細は以下のコラムをご覧ください。変更点もくわしく解説しています!
専門家が解説!ものづくり補助金の詳しい内容を読む!
カテゴリー | 具体例 | 説明 |
設備投資 | 機械装置・システム構築費 | 新しい機械やソフトウェアを導入する費用 |
運搬費 | 機械や資材を運ぶ費用 | |
技術導入 | 技術導入費 | 新しい技術を導入するための費用(専門家のアドバイス費用など) |
知的財産権等関連経費 | 特許取得費用など | |
外注 | 外注費 | 外部の業者に仕事を依頼する費用 |
人材 | 専門家経費 | 専門家へのコンサルティング費用など |
その他 | クラウドサービス利用費 | クラウドサービスを利用するための費用 |
原材料費 | 製品を作るための材料費 |
【活用イメージ1】 ラーメン屋の新商品開発と機器導入
業種:飲食店
補助対象経費:機械装置費、原材料費
地元で愛されていたラーメン屋が、補助金を使って「未来の味覚を追求するラーメン」を開発。
新たな調理機器とオリジナルの麺製造機を導入し、店内のデジタルメニューも整備しました。
効果:
その斬新な味わいがSNSで話題になり、ラーメン愛好者の注目を浴びる。オンライン注文が急増し、全国から注文が殺到するほどのブレイクを果たしました。
【活用イメージ2】 手作りおもちゃ製造業の機会装置導入
業種:製造業
補助対象経費:機械装置・システム構築費
手作りおもちゃ製造業者が、従来の手作業生産から機械化を図り、生産性向上を目指すために機械装置・システム構築費に補助金を活用。
新たな製造ラインや自動化機器を導入しました。
効果:
補助金を活用して導入した新しい機械装置とシステムにより、生産効率が飛躍的に向上。手作業に比べて迅速かつ効率的におもちゃの製造が可能となり、需要に応じた大量生産が可能になりました。
※ものづくり補助金について、現在の補正予算を基にした公募は18次公募で終了しています。次回の公募については公式の発表をお待ちください。
会社を次の世代に引き継ぎたい、または新しい事業を始めたいと考えている方におすすめです。
この補助金を使えば、会社をスムーズに引き継ぐための費用を一部負担してもらえます。事業を長く続けていきたい方は、ぜひチェックしてみてください。
くわしくは以下のコラムでわかりやすく解説しています!
令和6年度「事業承継・引継ぎ補助金」個人事業主も活用できる?
セミナーや研修に参加して、新しい知識やスキルを身につけたい方におすすめです。
この補助金を使えば、セミナー費用などを一部負担してもらえます。自分の事業をもっと成長させたい方は、ぜひ活用してみましょう。
ビジネスコミュニティ型補助金の公式サイト
また上でご紹介した全国の事業者が対象の補助金の他、お住いの都道府県や自治体独自が行っている補助金も要チェックです。
たとえば、創業時に必要な資金を補助してもらえる補助金や、地域の商店街の空き店舗を利用した事業を支援する補助金など、自治体によってさまざまな補助金があり、国の補助金に比べ比較的扱いやすいものも多いため、自分にあった補助金があるかどうか確認しておくことをオススメします。
以下のページでお住いの地域ごとの補助金が詳細に検索できますので、ぜひご活用ください!
補助金検索をする!
【東京都】創業助成金
これから事業を始めようと考えている方、または創業して間もない方におすすめです。
この補助金を利用すれば、オフィスを借りる費用や、従業員の給料など、初期費用の一部を補助してもらえます。これにより、安心して事業をスタートさせることができます。
上限額400万円 下限額100万円
東京都創業助成金の公式サイト
商店街でお店を始めたい方におすすめです。この補助金を利用すれば、店舗の改装費用や家賃の一部を補助してもらえるだけでなく、専門家による経営サポートも受けられます。
地域に根差したお店を始めたい方は、ぜひ検討してみてください。
申請には、事前にネリサポでの相談が必要で、商店街の商店会からの入会承認が求められます。
詳細は練馬区の公式サイトでご確認ください。
練馬区公式サイト
個人事業主の方々が補助金申請を行う際に、ぜひご留意いただきたい点を以下にまとめました。
補助金は、魅力的な制度ですが、申請には手間と時間がかかります。
しかし、しっかり準備 をすれば、あなたの事業を大きく変えるチャンスになります。
専門家に相談したり、先輩企業 の話を聞いたりして、早めに準備 を始めることをおすすめします。
不安がある方は、税理士等の専門家に相談してみましょう!
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個人事業主が利用できる補助金には、さまざまな種類があります。
それぞれの補助金の概要や申請方法を理解し、自分の事業に最適な補助金を見つけて活用しましょう。
補助金の活用によって、事業の成長を加速させることができます。
いろんな補助金があるけど、「どの補助金が自社で使えるのかわからない!」という方。
まずは、どんな補助金があるのか知りたいという質問など、以下よりお問い合わせください!