POSレジ導入に使える補助金は?
国や自治体の補助金を活用すればPOSレジは安く導入できます。本コラムではPOSレジ導入に使える補助金の基本情報から活用事例まで詳しく解説。POSレジをお得に導入したい方はぜひご活用ください。


補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
ポイント
POSレジ導入には国と自治体の補助金が使える
POSレジ導入に使える国の補助金のひとつとしてデジタル化・AI導入補助金がある
デジタル化・AI導入補助金ではスマレジやユビレジなど多くの機種が補助対象に
POSレジ導入にデジタル化・AI導入補助金が使える
POSレジの導入には「デジタル化・AI導入補助金」をという国の補助金が活用できます。
特に、インボイス制度に対応したPOSレジへの切り替えを検討している中小企業・小規模事業者におすすめです。
この補助金は、業務効率化や生産性向上を目的にITツールの導入費用を支援する制度です。従来のメカレジやガチャレジから、売上管理や在庫管理ができるPOSレジへの移行にも活用できます。
POSレジの導入では、「インボイス枠(インボイス対応類型)」を利用します。会計ソフトや決済ソフトなどの導入費用に加え、レジ本体やタブレットなどのハードウェアも補助対象です。
小規模事業者の場合は導入費用の最大4/5が補助され、補助下限額もないため、比較的少額の導入でも利用しやすい制度です。
補助率・補助額
補助対象となる主な経費と補助内容は以下のとおりです。
項目 | 補助額 | 補助率 |
|---|---|---|
ITツール(1機能) | ~50万円 | 3/4(小規模事業者は4/5) |
ITツール(2機能以上) | 50万円~350万円 | 2/3(50万円超の部分) |
PC・タブレット等 | ~10万円 | 1/2 |
レジ・券売機等 | ~20万円 | 1/2 |
※ITツールにはソフトウェア購入費やクラウド利用料(最大2年分)が含まれます。
対象者
主に以下のような事業者が対象です。
メカレジやガチャレジからPOSレジへ切り替えたい中小企業・小規模事業者
インボイス制度への対応とあわせて店舗運営を効率化したい事業者
レジ締めや売上集計の負担を減らしたい事業者
操作性の高いレジを導入したい事業者
申請条件
POSレジ導入で補助金を利用する主な条件は以下のとおりです。
インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフトのいずれかを導入すること
ソフトウェアとあわせて、レジやタブレットなどのハードウェアを導入すること
導入するITツールが事務局登録済みであること
導入するPOSレジが、IT支援事業者を通じて提供されていること
IT支援事業者とは、補助金の申請手続きからITツールの導入・運用支援までを行う事業者です。
デジタル化・AI導入補助金では、IT支援事業者が登録したITツールのみが補助対象となるため、一般の家電量販店やECサイトなどで購入したPOSレジは原則として補助対象になりません。
申請の流れ

デジタル化・AI導入補助金で導入できるPOSレジの種類
デジタル化・AI導入補助金で導入できるPOSレジは、本補助金のIT支援事業者が販売しているものに限ります。
IT支援事業者が販売していないPOSレジは補助対象外です。
以下、現在登録されているPOSレジの一例です。
POSレジ名 | 特徴・対応業種 |
|---|---|
スマレジ | クラウド型で多機能。飲食・小売・美容など幅広く対応 |
ユビレジ | iPad操作で簡単。在庫管理や分析機能も充実 |
Airレジ | 初期費用ゼロ。キャッシュレス連携・勤怠管理に対応 |
BCPOS(ビジコム) | レジスター型にも対応。小売業での導入実績が豊富 |
TENPOSクラウドPOS | 飲食店向け。注文から会計まで一元管理できる |
MAIDO POS | 飲食店向け国産POS。テーブルオーダーに対応 |
Okage Go POS | 非接触注文に強く、モバイルオーダーに対応 |
POS+(ポスタス) | 多業種に対応。スタッフ管理や顧客管理機能も搭載 |
Orange Operation | 小売業向けの多機能POS。会員・ポイント管理が可能 |
ワンレジ(One REGI) | サロン・美容室向け。省スペースで設置しやすい |
DELIGHT POS | マルチ決済・多言語表示に対応。インバウンド対策にも適している |
補助対象となるPOSレジの種類は公式サイトで確認できます。種類は随時更新されているのでまめにチェックするのがおすすめです。
デジタル化・AI導入補助金を使ったPOSレジ導入事例
本補助金を活用してスマートレジ(モバイルPOSレジ)を導入し、店舗運営の改善に成功した事例を紹介します。
導入前の課題と導入したツール
導入前は、いわゆるガチャレジ(メカレジ)を使用しており、レジ締めや売上集計を手作業で行っていました。また、売上データも合計額しか把握できず、詳細な分析が難しい状況でした。
そこで補助金を活用し、タブレット端末を活用したスマートレジ(モバイルPOSレジ)を導入しました。
導入後の具体的な効果
スマートレジ導入後は、以下のような成果が得られました。
会計ミスを約9割削減し、レジ業務の負担を軽減
調理や接客に使える時間が増え、提供スピードが向上
セルフ注文機能により追加注文が増え、客単価が約20%向上
売上集計を自動化し、商品別・時間帯別の売上分析が可能に
このように、POSレジの導入はインボイス制度への対応だけでなく、業務効率化や売上向上にもつながります。
補助金を活用することで、初期費用を抑えながら店舗のデジタル化を進めることができます。
デジタル化・AI導入補助金でPOSレジを導入する注意点
デジタル化・AI導入補助金でを活用してPOSレジを導入する時の注意点を3点ご紹介します。
1.IT導入支援事業者からPOSレジを購入する
POSレジとソフトウェアは必ずIT導入支援事業者から購入します。
家電量販店やフリマアプリ等、IT導入支援事業者以外から購入すると、例え採択されていたとしても補助金を活用できなくなります。
2. 補助金の交付決定後にPOSレジの契約・購入を行う
POSレジを購入するのは必ず補助金の交付決定した後です。
ソフトウェアも含め、交付決定前に契約、購入を行なうと採択されても補助金の活用ができません。
交付決定前にPOSレジやソフトの購入をしないようにご注意ください。
3.POSレジ導入+ソフトウェアのセットで導入
POSレジを購入する場合は必ずソフトウェアと一緒に購入します。単体での導入は補助対象外です。
ハードウェアとソフトウェアの補助率は違うのでそれぞれ計算しましょう。
【例:会計ソフトを利用するためにPOSレジを購入する場合】
POSレジ:150,000円
会計ソフト:50,000円
【POSレジ】
150,000円×1/2=7,500円
【会計ソフト】
50,000円×3/4=37,500円
※中小企業の場合
7,500円+37,500円=112,500円
となり、POSレジ+会計ソフトの補助申請可能額は112,500円になります。
参考:デジタル化・AI導入補助金インボイス枠(インボイス対応類型)
POSレジ導入に使える自治体の補助金
POSレジ導入に活用できる補助金を設けている自治体もあります。
申請期間が設けられていることが多いので、申請の際はご注意ください。
各自治体によって補助金の内容や申請条件が異なるため、詳細はお住まいの自治体の公式ウェブサイトや商工会議所などで確認しましょう。
本コラムでは、POSレジ導入に使える自治体の補助金の一例をご紹介します。
青森県黒石市:ITツール導入・販路開拓支援助成金
黒石商工会議所が主体的にITツールや広告媒体の利用で販路開拓・拡大の取組みを行う場合、その一部を助成します。
上限金額・助成額 | 補助率 | 対象事業者 |
|---|---|---|
10万円 | 定額 | 当該地域事業者 |
長野県東御市:6次産業化推進事業補助金
上限金額・助成額 | 補助率 | 対象事業者 |
|---|---|---|
50万円 | 1/2 | 農業法人/農業団体/個人農業者 |
兵庫県高砂市:高砂市中小事業者キャッシュレス・DX化支援事業補助金
キャッシュレス・DX化社会の実現化のため、市内の中小事業者が独自に実施する電子商取引やキャッシュレス決済等のデジタル技術を活用した設備の購入等に要する費用について、補助します。
上限金額・助成額 | 補助率 | 対象事業者 |
|---|---|---|
10万円 | 2/3 | 中小企業/個人事業主/小規模事業者 |
