生命保険料と住宅ローン減税の拡充を検討。新たな子育て支援策

政府は子育て世帯を対象とした税制支援策を検討中です。 生命保険料控除と住宅ローン減税を拡充し、子育て世帯の経済的負担を軽減する狙いがあります。
横山 紗季

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更新日:

子育て世帯への支援策

子育て世帯に税制で支援。保険料控除や住宅ローン減税の拡充を検討

政府・与党は、子育て世帯を対象とした税制の支援策を検討しています。

主に議論されているのは下記の2点です。

  • 生命保険料の控除上限を引き上げること
  • 住宅ローン減税の借入限度額を現行水準を維持すること

これらの措置は、子育て世帯の経済的負担を軽減し、少子化対策を税制面から後押しする狙いがあります。

出典:朝日新聞|「生命保険料控除、「子育て世帯」に手厚く 控除額の上限引き上げ検討」の記事はこちら

生命保険料控除の拡大で子育て世帯の負担軽減

生命保険料控除とは、生命保険料を所得から差し引き、所得税額を減らすことができる仕組みです。
一般生命保険、介護医療保険、個人年金保険のそれぞれにつき、控除額に上限があります。

現行の生命保険料 最大控除額
住民税:計7万円まで
所得税:計12万円まで

保険ごとの上限:住民税2.8万円、所得税4万円まで


扶養する子どもがいる場合の控除額拡充案
所得税:計16万円まで

保険ごとの上限:住民税3.5万~4.2万円、所得税5万~6万円まで


この拡充案は、子育て世帯の負担軽減を目的としています。
生命保険料は、子どもの教育費や将来の生活費に備えるため、子育て世帯にとって重要な支出です。
控除上限を引き上げることによって、保険料の負担を減らし、子育て世帯の経済的負担を軽減することができます。

住宅ローン減税の借入限度額維持で住宅取得の支援

住宅ローン減税とは、借入残高の0.7%を所得税や住民税から差し引く税優遇措置です。

現行の借入限度額
新築の長期優良住宅:5000万円
省エネ基準適合住宅:4000万円

この借入限度額は、来年(2024年)に引き下げられることが決定しています。

引き下げ後の借入限度額
新築の長期優良住宅:4500万円
省エネ基準適合住宅:3000万円


しかし子育て世帯や40歳未満の夫婦に限り、現行水準を維持する案を検討しています。

住宅価格の高騰が続くなか、住宅ローンの負担は大きいため、借入限度額を維持することで、子育て世帯が住宅ローンを利用しやすくなり、住宅取得のハードルを下げることができます。

少子化対策に税制で前進

これらの提案は、岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」に組するものです。
税制面からの支援を通じて、子育て世帯への負担を軽減し、少子化問題に対処するための前進となることが期待されています。

政府・与党は、今後の与党税制調査会での議論を経て、2024年度税制改正大綱にこれらの措置を盛り込むかどうかを判断する予定です。

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