ものづくり補助金の成功報酬や着手金の相場を徹底解説！

このコラムのポイント

• 申請代行費用の相場は、着手金5〜20万円、成功報酬は補助額の5〜15％
• 業者によってサポート範囲が大きく異なるため、追加料金や条件を比較しよう
• 採択率を上げるために、追加サポート（経営革新計画など）を依頼する選択肢もある

申請サポートを利用した場合の相場はいくら？

業者にものづくり補助金の申請サポートをしてもらう場合、相場はどのくらいか気になるでしょう。

費用には、主に着手金と成功報酬があります。着手金の相場は5万円～20万円で、成功報酬は補助金申請額の5%～15%といわれています。

ただし、申請代行を行う業者によってそのサポート内容は異なるため、同じ条件で比較しなければ、正確な相場はわかりません。

条件が異なれば、実際にかかる費用は業者ごとに開きが出てくるでしょう。5万円～20万円の着手金、補助金申請額の5%～15%の成功報酬というのは、同じ条件に基づいた相場ではないので、注意してください。

出典：助成金申請サポートサービス
たとえば、ある機関では提示されている料金システムが申請手続きまでのサポートに限られているとします。

この場合、その後の交付申請や実績報告に関しては、別途料金が発生することが考えられます。ということは、追加料金によっては相場よりも高くなるケースがあるでしょう。

こうした場合、相場よりも割高な費用になるのでおすすめしません。これは特に、成功報酬が申請金額の5%といった低い相場の場合にみられます。

成功報酬が安いからといって、安易に飛びついてはいけません。そのサポート内容や追加料金についても確認してください。

実際に費用が確定したときに、こんなはずじゃなかったとならないように、依頼したいサポート内容をしっかりチェックしておくことです。また、総合的に各社の料金を比較することをおすすめします。参考：【公式】ものづくり補助金総合サイト
みんなの補助金コンシェルジュでは、ものづくり補助金の成功報酬や着手金に関するご相談も承っています。「補助金申請を専門家に任せたい」「報酬や手数料の相場を知りたい」などの方は、ぜひご相談ください。
【無料】ものづくり補助金について相談する！

着手金と成功報酬とは何？

ものづくり補助金のサポートを専門家に依頼するとき、その費用には大きくわけて、

• 着手金
• 成功報酬

があります。

ものづくり補助金といえば、企業の新しい取り組みや設備投資を支援してくれる制度です。

申請時には専門的な知識や手続きが必要になるため、多くの事業者が支援してくれるコンサルタントに依頼しています。

当然費用が発生するわけですが、ここではその費用としてかかる着手金と成功報酬について具体的に解説していきます。

着手金

出典：弁護士の費用について
着手金は手付金とも呼ばれます。

たとえば、不動産屋でマンションを購入する契約をしたとき、手付金としていくらか最初に支払う必要があります。

そして残りの分を後で支払います（分割にも一括にもできます）。最初に支払う料金ですから、そんなに多くはなく、トータルでかかる費用の一部を支払うことになるでしょう。

ものづくり補助金の申請代行の着手金についていえば、およそ10万円～15万円です。着手金を支払うことによって、申請書の作成や助言など、最低限必要な支援を受けられます。

逆にいえば、着手金を払わないことには代行者は動いてくれません。着手金は、契約締結後に支払います。

成功報酬

出典：【図解付き】成果報酬型広告とは？メリット・デメリット、種類〜相場など
着手金とは別に、成功報酬という概念があります。多くの業者が、ものづくり補助金の申請代行をしていますが、採択された場合は成功報酬がかかる場合がほとんどです。

採択されて成功したら、依頼者は成功したことに対する報酬を何％か支払います。反対に、採択されずに失敗に終わったら、依頼者は何も払う必要はありません。

成功報酬は補助金の10％程度です。仮に500万円の補助金をもらったなら、50万円の成功報酬を支払うことになるでしょう。

補助金の10％なら大したことないと感じるかもしれませんが、総合的には決して安いとはいえません。

しかし、高い費用を支払ってでも専門家に手続きを任せたほうが、結果的に採択率が上がる可能性は高いです。そのため、サポートを依頼する事業者は多いです。

サポート料金には上限がある？

依頼する前に、サポート料金には上限を設けられているかもチェックしておきましょう。

上限が設けられていない場合、最終的には、想定していた金額よりもかなり料金が上がってしまう可能性があります。

高額な補助金を受け取る可能性がある場合、採択されたときでもサポート料金に上限があれば、安心して依頼できるでしょう。

一部の会社では、成功報酬の割合が20％以上にもなります。前述したように、成功報酬は10％程度が一般的です。もし20％でしたら、成功報酬はかなり高い水準です。

ものづくり補助金の成功報酬についてのFAQ

Q1. ものづくり補助金の申請代行を依頼するメリットは？

A1. 専門家による書類品質向上により、採択率を上げやすくなります。また、手続き負担が軽減され、本業に集中できます。

Q2. 申請代行はいつ依頼するのがベスト？

A2. 公募開始前〜初期段階がおすすめです。準備期間が長いほど、事業計画のブラッシュアップが可能です。

Q3. 成功報酬は経費として計上できる？

A3. 多くの場合、コンサルティング費用として経費処理可能です。念のため、税理士に確認することをおすすめします。

Q4. 無料相談だけを受けることはできる？

A4. 多くの業者が無料相談を用意しています。費用感や相性を確認してから契約しましょう。

Q5. 代行業者を選ぶ際に最も重視すべき点は？

A5. 採択実績、追加料金の有無、サポート範囲、担当者の経験の4点を比較すると、失敗しにくいです。

採択を有利にするための追加サポートもおすすめ

ものづくり補助金の採択率を本気で上げたければ、追加サポートを依頼することも選択肢のひとつです。たいてい追加料金はかかりますが、その分採択率は上がるでしょう。

それでは、追加サポートにはどんなサービスがあるか確認していきます。

事業継続力強化計画の認定サポート

事業を継続するための計画を立て、それを認定してもらうサポートです。5万円くらいが相場です。

経営革新計画の認定サポート

新しい事業や革新的な取り組みを計画し、認定を受けるサポートです。相場は20万円くらいです。

都道府県ごとに認定され、計画が認定されると補助金の採択率がグンとアップします。追加サポートは任意ですので、ご予算や事業内容に合わせて受けるかどうか検討してください。

着手金なしの完全成功報酬とは？

採択されたらかかる費用である成功報酬。ほとんどの業者でかかるでしょう。成功報酬がかからないところはまずありません。

しかし、着手金については無料のところがあります。初めて申請代行を依頼する事業者の方の中には、着手金が必要な業者か、それとも着手金がない完全成功報酬型の業者にするか迷うでしょう。

どちらが正しいなど正解はなく、いずれを選ぶにしても申請者の自由です。

着手金ありの場合

最初に料金を支払うため、コンサルタントも真剣にサポートしてくれるでしょう。

ただし、補助金が採択されなくても着手金は戻ってこないため、採択されなければ無駄になるリスクがあります。言い換えれば、元本保証なしの投資をするイメージです。

完全成功報酬型

完全成功報酬型と謳ってるところは、着手金がありません。補助金が採択されたときのみ料金がかかるため、採択されなければ何も支払う必要はありません。

採択されなければ、実質無料でサポートしてもらったことになります。リスクはないですが、その分成功報酬が割高な場合が多いです。

極端にいえば、

• 着手金があって成功報酬が安いところを選ぶ
• 着手金がなくて成功報酬が高めのところを選ぶ

といった2択になるでしょう。選択の決め手は、求めるサポート内容や予算です。
参考：【公式】公募要領

サポート先を選ぶときのポイント

ものづくり補助金の申請をサポートしてもらうなら、信頼できるコンサルタントを選びたいはず。選ぶときにはコツも必要です。

どのような観点から選べばいいのか、選ぶときのポイントを具体的に解説していきます。

出典：コンサルティング

サポート内容が具体的か

いくら実績の高い業者でも、サポート内容が曖昧で、自社に合わない内容であれば、見送ったほうがいいでしょう。

反対に、サポート内容が明瞭で詳しければ、自社に適した業者かどうか判断しやすいです。

認識を間違えて契約するリスクもありません。

料金を明確に提示しているか

料金内容がややこしてくてわかりにくいと認識を間違えやすく、誤解が生じる恐れがあります。

契約後に想定していた金額と異なり、トラブルになることも考えられます。ややこしくて理解が難しい料金体系のところは避けましょう。

依頼者を惑わせ、判断を誤らせるために、あえて複雑な料金システムにしている悪質な業者もいます。

経験が豊富か

やはり経験豊富な業者を選んだほうが、安心感があります。たとえば、これまで1件しか対応していないところよりも、300件以上対応している業者のほうが信頼できるでしょう。

その業者がサポートした企業が、数百社以上ある業者を選ぶことをおすすめします。

数百社に及ぶ対応事例があるなら、それだけ経験豊富と考えていいでしょう。とりわけ、500社以上の支援実績があると安心です。

採択率が80〜90％か

厳しい審査基準の中で、80〜90％の採択率をキープしている業者は、信用性が高いです。

資格があるか

申請サポートを提供している会社のスタッフは、資格を持っていることが望ましいです。たとえば、中小企業診断士という専門の資格。

専門のコンサルタントが在籍していれば、資格に裏付けられた専門的なサポートを受けられます。

出典：リスキリングで注目の中小企業診断士　MBAとどちらがお得？　専門性の高め方も紹介
特に中小企業診断士は、補助金申請のプロです。経済や事業計画について専門的な知識を持っているため、とても心強い味方です。

このような資格を持っているスタッフが常駐している会社かどうか、事前に調べておきましょう。

魅力的な言葉だけ並べていないか

• 採択率100％
• 完全丸投げOK

など、依頼者にとって都合の良い言葉ばかり並べて宣伝している会社には、警戒してください。

こうした魅力的な文言を鵜呑みにしてはいけません。申請者を釣るための罠です。採択率100％というのは高すぎる数字ですし、仮に本当でも何かしら裏がある可能性が高いです。

一方で、丸投げOKとしている業者に依頼すると、手続きは簡単に済んでも、採択率は下がる可能性があります。

質の高い申請手続きをしてもらえず、なおざりにされる可能性があるでしょう。補助金申請のサポートを依頼したからといって、丸投げしていいことは決してありません。

事業者本人とコンサルタント会社がパートナーとなり、協力して手続きをしていく必要があります。

ひとりで全部手続きするよりは楽ですが、だからといって完全に手が離れるわけではありません。

ものづくり補助金の申請は、サポートを依頼したとしても、事業者が主体的に行うべきです。

主体的でなければ、質の高い手続きはできません。コンサルタントはあくまで、アシストやお手伝いとしての役割です。

丸投げしていいと謡っているところは、補助金制度の本質を理解していません。

こんなところに依頼してしまうと、いいかげんな手続きをされてしまうリスクが高いです。

もし完全丸投げで申請を行った場合、思わぬペナルティが発生する恐れがあります。

• 会社名が公表される
• 補助金を返金しなければならない

もちろん、必ず上記のようなことが起こるとは決まっていません。

あくまでリスクの話ですが、リスクはできる限り避けましょう。
参考：【公式】成功事例の紹介
ものづくり補助金の成功報酬や着手金については、みんなの補助金コンシェルジュにご相談ください。「プロに申請を依頼したい」「報酬や手数料の目安を確認したい」といった方も、下記フォームより気軽にお問い合わせ可能です。
【無料】ものづくり補助金について相談する！

トラブル事例もある？

サポートをしてもらえば手間が省けますが、トラブルの例もあります。

契約したら金銭が発生するため、想定外の金額を支払うことにならないよう、契約前は慎重になってください。

それでは、具体的にどのようなトラブル例が過去にあったのか、事例を紹介します。

事前説明とは違う料金を支払うことになった

追加費用を請求され、最初に提示された金額よりも多く費用がかかるケースがあります。

双方が合意していればいいのですが、依頼者側が想定していなかった場合、トラブルに発展します。

依頼先が特に悪質な業者でなければ、契約前の確認が足りず、認識にズレが生じたことが原因の場合が多いです。

こうしたトラブルを防ぐためにも、契約前には最終的にいくらかかる可能性があるのか、追加費用も含めて見積もりを出してもらってください。

最低限の金額ではなく、多めにかかった場合の金額を出してもらえば、後でこんなにかかるはずじゃなかったと衝撃を受けることはありません。

着手金が無料の代わりに別の費用が高額

着手金が無料だと謡って客を釣り、別のサービスに高額な料金を設定している場合があります。

着手金が無料だからといって安易に契約せず、その分どこかでお金をとるつもりではないか確認しておきましょう。

成功報酬が高すぎた

最初に成功報酬の割合を聞いておけば防げるトラブルですが、場合によっては成功報酬が20％以上など、相場以上に高いところがあります。

それだけの価値があるのか、慎重に検討しましょう。そもそも相場を知らないことには、高いか安いか判断がつきません。

まずは複数の業者の料金システムを調べ、比較できる状態にしておきましょう。事前に口コミや評判を調べることもおすすめです。

利用者の口コミで、成功報酬が高すぎて困ったなどの書き込みがあれば、気を付けるべきところだとわかるでしょう。

まとめ

ものづくり補助金の申請をサポートしてくれるコンサルタントは、たくさん存在しています。

その料金相場は、着手金の場合が10～15万円、成功報酬が補助金額の10％程度です。料金が高すぎる場合や、契約内容が不明瞭な場合は注意してください。

また、事業継続力強化計画や経営革新計画の認定サポートなど、追加のサービスを受けることで採択率を上げられます。

別途料金がかかることを承知のうえ、さらに採択の可能性を高めるのもひとつです。

補助金の申請には手間がかかりますが、コンサルタントをうまく活用すれば、より高い採択率が期待できます。

慣れない手続きを自分ひとりで完結しようとするより、大幅に時間も削減できるはずです。

業者はたくさんあるので、事業に合ったサポートを選び、しっかり準備をして補助金を活用してください。
参考：ものづくり補助金 採択後の流れ

「採択率100％」という広告はホント？ウソ？

出典：ホームページでの誇大広告規制！
インターネットや広告でコンサルタントを探すとき、採択率100％！と謳っている広告を目にするかもしれません。しかし、これは信じてはいけません。

こんなふうに書かれていたら、飛びつきたくたくなるでしょうが、こうした誇大広告を安易に鵜呑みにしてはいけません。

ちなみに採択率とは、補助金を申請した会社の中で、実際に補助金をもらえた会社の割合です。

たとえば、100社が補助金を申請して、そのうち70社が補助金をもらえたら採択率は70％です。

基本的に、採択率が高いほど依頼者は、この補助金を申請したらお金をもらえる確率が高いと解釈し、業者を信頼するでしょう。

採択率が決め手となり、特定の業者と契約する依頼者は多いです。しかし、そもそも採択率100％はあり得ない話です。

もし本当に100％と謳っている会社があったなら、まずは疑ってください。あまりに高い採択率を強調している会社には、裏がある可能性があります。

仮に100％がてきとうな数字ではなく、根拠に基づいた数字であっても、裏にカラクリがある可能性が高いです。

では、どんなカラクリが隠されている可能性があるのでしょう。

受かりやすい案件だけを選んで対応している

採択率100％を保つために、依頼者を選んでいる可能性があります。

補助金をもらいやすい、つまり書類が簡単に通りそうな会社だけをサポート対象としている場合が考えられます。

それなら採択率100％も夢ではありません。とはいえ、受かりやすい案件だけ選んで対応している業者は良質とはいえません。実は腕に自信がないだけなど、問題を抱えている可能性があるからです。

少しハードルが高そうな案件は最初から断ることで、結果的に100％を保っているだけです。

採択率が高いからといって実力があるわけではありません。

実績が少なすぎる

これまでサポートしてきた件数、つまり母数が低ければ、採択率の数字を高く出すことが可能です。

たとえば、たった10社しかサポートしたことがない業者なら、仮に10社全部採択されたら採択率は100％です。

一方で、100社の依頼を受けて10社が失敗し、90社が成功した場合は採択率が90％です。

後者のほうが、明らかに多くの会社を支援していて経験豊富です。しかし、採択率だけを見たら前者のほうが信頼できそうな感じがするでしょう。

このように、採択率だけを見て選ぼうとすると、思わぬ落とし穴にハマってしまいます。

これでは本当に良質な業者を選べません。仮に10社しか対応したことがないなら、あまりに少ないです。

たった10社の申請サポートしか行っていないとわかったら、たとえ採択率100％が真実でも、依頼すべきではありません。

10件だけサポート実績で、実力がある、実績が高いとみなす人は少ないはず。件数が少ないなら採択率が上がるのは当然です。

虚偽の広告を出している可能性

最悪のケースですが、採択率について虚偽の広告を出す業者もいます。これはもちろん悪質なので、信頼できません。契約してはいけません。

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