ものづくり補助金採択前の流れ
ものづくり補助金の採択前の流れを、段階ごとに詳しく説明します。
- 最新の公募を確認する
- 事前準備をする
- 書類をZIPファイルにまとめる
- 申請する
1.最新の公募を確認する
ものづくり補助金申請の受け付けは、年間で複数回行われます。
公募は補正予算の状況や中小企業の取り組み状況に応じて行われるため、その年によって変わる場合があります。
ですから、公募内容やスケジュールが変更されていないか、事前に確認する必要があるでしょう。
公募開始の日程は、ものづくり補助金の総合サイトで随時発表されます。
一般的に、年間で数回の公募が行われ、各回の公募には締め切りがあるので気を付けてくださいね。
2.事前準備をする
ものづくり補助金を申請するにあたり、どんな事前準備が必要なのか、具体的に紹介します。
交付申請書をダウンロードして必要事項を記入
最初に、ものづくり補助金の公式サイトにアクセスし、申請書をダウンロードしましょう。
公式サイトでは、補助事業の手引きや、交付申請書の様式がダウンロードできるようになっています。
交付申請書をダウンロードしたら、
- 事業の計画名
- 補助金の申請額
- 補助してほしい経費
などを記入します。この内容は、最初に提出する事業計画書と一致していなければなりません。
ここで大事なのは、補助対象経費です。
採択してもらうためには、消費税などが含まれている金額を正しく減らす必要があるのです。
消費税を後で還付してもらえる場合があるため、補助金と重ならないようにするためです。
消費税についての計算は間違えないようにしましょう。
また、「jGrants」という電子申請システムから交付申請書をダウンロードしておきましょう。
そうすれば、後でオンラインで申請を進めやすくなります。
GbizIDを取得する
ものづくり補助金の申請をするにあたり、最初に行うべき手続きは、GbizIDの取得です。
GbizIDは、法人や個人事業主向けに提供されている共通認証システムです。
GbizIDを取得していれば、一度のIDとパスワードで複数の行政サービスにアクセスできます。
これによって申請が効率的にできるため、初めに取得しておきましょう。
一度取得すれば有効期限はなく、年度ごとの更新も不要です。
ただし、アカウントの取得には最大で3週間程度かかる場合があるため、早めに取得手続きをすることが賢明です。
GbizID公式サイト
見積書を取得する
申請を進めるためには、購入予定の製品やサービスの見積書を提出します。
見積書を提出するのは、補助金で購入しようとしているものが、適正な価格であることを証明するためです。
そのため、もし見積書を提出しなければ、書類不足で差し戻されてしまうでしょう。
ものづくり補助金の申請では、すべての経費に対して見積書を提出する必要があるのです。
たとえば、単価が税抜き50万円以上になるなら、2社以上の業者から見積もりを取る必要があります。
これがもし中古の設備を購入する予定なら、3社以上から見積もりを取らなければなりません。
見積もりをとるうえでも細かい規定があるので気を付けましょう。
もし見積書に内訳が記載されていた場合、その内容も見積もりを出した業者に伝え、正確な情報を記載してもらってください。
どうしても相見積もりが取れない場合は、業者選定理由書を提出する必要があります。
たとえば、販売元がそもそも1社だけしかない場合や、特別な権利がある場合などはその理由を添えて提出すれば、認められるでしょう。
事業計画書を作成する
ものづくり補助金の申請をするには、事業計画書も作成しましょう。
事業計画書は、補助事業の内容を具体的に示すための最も大切な書類といっても過言ではありません。
事業計画書には、以下の内容を含めます。
補助事業の具体的な取り組み
どのような技術や製品開発を行うのか、どんな取り組みがどのように事業に良い影響をもたらすのかを説明してください。
将来の展望
事業が成功した場合、今後どのような成長を見込んでいるのか、その成長に向けてどのような戦略を立てているのかを記載します。
会社全体の収支に見通し
現在の収支状況や、補助金を使った後の収益見込みについて記載しましょう。
このように、事業計画書の作成には専門知識が求められることが多いため、中小企業診断士などの専門家に相談することもおすすめです。
専門家と一緒に事業計画書を作成すれば、より説得力のある魅力的な計画書が出来上がるでしょう。その分採択率も高まると考えられます。
その他の必要書類を準備する
もちろん、事業計画書の他にも申請に必要な書類はいくつかあります。
これらの書類は、申請する企業が法人か個人事業主かによって異なってきます。
書類はまとめて提出するため、事前に準備しておくことが重要です。
具体的な書類の内容は、ものづくり補助金の公募要項に記載されているので、申請する予定があるなら必ず確認しておきましょう。
法人の場合、会社の登記簿謄本や決算書などが求められるでしょう。
一方で、個人事業主が申請する場合は、確定申告書や事業証明書などが必要です。
自分がどちらに該当するかをまず確認しておいてください。
3.書類をZIPファイルにまとめる
全部の書類が揃ったら、ZIPファイル形式で圧縮し、まとめておきます。
ZIPファイルにすれば、大きな容量のファイルや複数のファイルでも、ひとまとめにして送信できるからです。
バラバラに送る必要がなく、二度手間にならないため手続きが簡単になるでしょう。
ただ、申請書自体はエクセルファイルで別途登録が必要なので気を付けてくださいね。
もし、補助金額や担当者の連絡先など申請内容に変更が生じた場合、提出後であっても申請書の内容も変更しなければなりません。
面倒になってしまうため、提出前に申請内容に変更がないか、今一度確認しておきましょう。
4.申請する
申請書類をすべて準備したら、期限前に提出しましょう。
ものづくり補助金の申請は、Jグランツという申請システムを通じて行います。
このシステムを使えばオンラインでの申請が可能となり、効率的に手続きを進めることが可能です。
事前に取得したGbizIDを使ってログインし、必要な情報を入力しましょう。
申請受付は期間が限られているため、締め切りに遅れないようにしてください。
以上が、ものづくり補助金の採択前の流れです。
なお、自分一人では対応が難しいということであれば、専門家に依頼するのもおすすめです。
Jグランツ公式サイト