【返済負担が減る!】融資の借り換えで失敗しないための完全ガイド

「月々の返済が厳しい」「複数の借り入れを1つにまとめて管理を楽にしたい」こんなお悩みがある方は必見です。 今回は融資の借り換えをするメリットやデメリット、借り換えのベストなタイミングを解説します。
井上 雅也

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【返済負担が減る!】融資の借り換えで失敗しないための完全ガイド

この記事を監修した専門家

監修専門家: 井上卓也行政書士

井上 卓也

代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。

慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

融資の借り換えとは?

融資の借り換えとは、現在利用している融資を別の融資に切り替えることです。

通常、借り換えの目的は、より低い金利での借り入れや、返済条件の改善を図ることにあります。

これにより返済の負担が減り、最終的には総支払額の削減が可能です。借り換えは、住宅ローンや自動車ローン、カードローンなど、さまざまな融資に適用できます。

借り換えを検討する際には、メリットとデメリットの両方を理解し、自分の状況に合った判断をしましょう。

融資を借り換えるメリット

融資を借り換えるメリットは以下の4つです。

  • 金利が低くなる
  • 返済期間の短縮
  • 返済管理が楽になる
  • 返済方法を見直せる

金利が低くなる

メリットの1つ目は金利が低くなることです。たとえば、現在の金利が4%で、新しい金融機関で3%の金利を提供している場合、借り換えによって金利差を活用することができます。

金利が低くなると、毎月の返済額が減少し、総支払額も少なくなります。また、長期の融資であればわずかな金利差でも大きな金額を節約できるのです。

金利が下がることで、月々のキャッシュフローが改善し、ご自身の経済状況の余裕や安定につながります。

返済期間の短縮

2つ目は返済期間を短縮できることです。返済期間が短くなれば、その分早く借金を完済できるため、精神的な負担が軽減されます。

たとえば、返済期間を5年から3年に短縮することで、支払いから解放される時期が早まります。

また返済期間を短縮すると、利息の支払い総額も減少します。利息は借入期間に応じて発生するため、返済期間が短くなればその分利息の支払額が少なくなるのです。

ただし、返済期間を短くすることで、月々の返済額が増える可能性があるため、前もって無理のない返済計画を立てましょう。

返済管理が楽になる

3つ目は返済管理が楽になることです。複数の融資先を1つにすることができれば、返済管理が格段に楽になります。

複数のクレジットカードやローンを利用している場合、それぞれの返済日や金額を把握しなければなりません。

複数ある融資先を借り換えて、1つの融資先にまとめることで、毎月の返済管理がシンプルになります。

返済管理が簡単になると、返済忘れや遅延のリスクも低減します。また、毎月の返済金額が固定化されるため、管理もしやすくなるでしょう。

このように返済管理が楽になることでストレスを減らし、計画的な返済が可能になります。

返済方法を見直せる

4つ目が返済方法を見直せることです。返済方法を見直すと、毎月一定の金額を返済をするのか、返済額が段階的に減少する支払い方法にするかを選べます。

自分に合った返済方法を選択できるので、返済における負担をより効率的に管理することが可能です。

これにより、無理なく返済を続けることができ、長期的な経済状況の安定につながるのです。

融資を借り換えるデメリット

一方で融資を借り換えるデメリットは以下の4つです。

  • 手数料がかかる
  • 金利が変動する
  • 審査が通らない
  • 審査に時間がかかる

手数料がかかる

デメリットの1つ目は手数料がかかることです。借り換えにはさまざまな手数料がかかることを忘れてはいけません。

主に借り換え先の金融機関で発生する契約書類の発行手数料や、新たな融資契約に伴う事務手数料などが考えられます。

また既存の融資を解約する際に、繰上げ返済手数料が発生することもあります。

これらの手数料は、金額によっては借り換えのメリットを相殺してしまう可能性もあるので注意しましょう。

手数料がどの程度かかるのかを事前に確認し、金利低下や返済条件の改善によるメリットが上回るかを慎重に判断すると良いです。

金利が変動する

2つ目は金利が変動する可能性があることです。固定金利から変動金利に借り換える場合、将来的に金利が上昇するリスクがあります。

変動金利は市場の金利に連動しており、経済状況や中央銀行の政策金利の動向によっては、借り換え後に金利が上昇し、返済負担が増加する可能性があります。

特に長期間のローンの場合、このリスクは大きくなります。借り換え前に、変動金利のリスクを理解し、ご自身のリスク許容度を踏まえて判断しましょう。

審査が通らない

3つ目は審査に通らない可能性があることです。借り換えには、新たな金融機関での審査が必要となります。

現在の融資状況や信用情報に返済遅延の履歴がある、借入額が高すぎる等の問題がある場合、審査に通らない可能性があります。

また、審査に落ちたことが信用情報に記録される可能性があり、将来的な融資を受ける際に影響が出る場合もあるのです。

借り換えを検討する際は、自分の信用状況をしっかりと確認し、審査に通る見込みがあるかを判断しましょう。

審査に時間がかかる

4つ目は審査に時間がかかることです。複数の融資先を1つにする場合や、高額な借り入れを希望する場合、通常よりも審査が厳しくなります。

審査が長引くとその間に金利が変動したり、条件が変わったりするリスクがあるのです。

審査結果が出るまでの間に、既存の融資の返済を続ける必要があるため、審査に時間がかかることを見越して、余裕を持った計画を立てていきましょう。

融資の借り換えに必要な書類一覧

融資の借り換えに必要な書類をまとめました。

  • 住民票
  • 会社決算書
  • 健康保険証
  • 運転免許証
  • 印鑑証明書
  • 収入証明書
  • 返済予定表
  • 源泉徴収票の写し
  • 公共料金の領収書

これらの書類は必要となるケースが多いので、前もって準備をしておき、必要に応じて書類を提出するようにしましょう。

また事業主や会社経営者は別で書類が必要となる場合もあるので、融資先の担当者に確認すると安心です。

融資の借り換え手続きの流れ

必要書類を踏まえた上で、融資の借り換え手続きの流れを解説します。

  1. 現在の融資条件の確認、借り換えによってどの程度のメリットが得られるか計算
  2. 借り換え先の金融機関を選び、条件を比較検討
  3. 金融機関を決め、審査の申請を行う。審査が通ったら、新たな融資契約を締結し、既存の融資を返済して完了

以上が融資借り換え手続きのおおまかな流れです。基本的に、融資の審査には数日から数週間かかります。

また、手続き中には各種書類の提出や手数料の支払いが必要です。事前に準備しておくとスムーズに進められるので覚えておきましょう。

融資借り換え時の金融機関の選び方

融資を借り換えるときに失敗しないための金融機関選びを2つ解説します。

  • 借り換える金額を考慮する
  • 借り換えの手数料を踏まえる

借り換える金額を考慮する

選び方の1つ目は、借り換える金額を考慮することです。借り換えを検討する際、まず借り換える金額をしっかりと考慮する必要があります。

融資の残高が少ない場合、借り換えによる金利低下の恩恵が小さく、反対に残高が大きい場合は、金利がわずかに下がるだけでも大きな節約につながります。

また、借り換え後の融資額が金融機関の基準に合致しているかどうかも確認が必要です。

借り換えの目的に応じて、適切な金額を設定し、それに合った金融機関を選びましょう。

借り換えの手数料を踏まえる

2つ目は借り換えの手数料を踏まえることです。借り換えに伴う手数料は、金融機関ごとに異なります。

手数料が高額な場合、借り換えのメリットが薄れてしまう可能性があるため、事前に各金融機関の手数料を比較することが大切です。

特に融資契約にかかる事務手数料や、既存の融資の繰上げ返済手数料については注意しましょう。

手数料の総額を計算し、それが借り換えによる節約額を上回らないかどうかを確認することが、賢い選択をするためのポイントです。

融資を借り換えるベストなタイミング

融資を借り換えるベストなタイミングを3つご紹介します。

  • 借入が複数ある場合
  • 返済状況が厳しいとき
  • 金利が大幅に下がったとき

借入が複数ある場合

ベストなタイミングの1つ目は、借入が複数ある場合です。複数の融資を利用している場合は、借り換えを行う絶好のタイミングといえます。

借り換えによって融資先を1つに絞ることで月々の返済額が減少し、総支払額も削減できるため、融資の整理ができます。

借り換えを通じて融資を1つにできれば、返済計画を明確に立てれて、将来的な返済負担を軽減できるのです。

返済状況が厳しいとき

2つ目は返済状況が厳しいときです。現在の返済が厳しい状況にある場合、借り換えの検討も一つの方法です。

返済が困難な場合、より低い金利での借り換えや返済期間の延長によって、月々の返済負担を軽減できます。

特に収入が減少した場合や、予期しない出費が発生した場合には、借り換えによって現在の状況を安定させることが重要です。

借り換えを検討する際は、自分の返済状況を冷静に分析し、適切なタイミングで行いましょう。

金利が大幅に下がったとき

3つ目は金利が大幅に下がったときです。市場の金利が大幅に低下した場合、借り換えを行う絶好のタイミングです。

金利が下がると、借り換えによる総支払額の削減効果が期待できます。

固定金利から変動金利に変更する場合や、既存の融資よりも大幅に低い金利が適用される場合は、借り換えによるメリットがさらに大きくなるでしょう。

金利の動向を定期的にチェックし、低金利のタイミングを逃さないようにすることが、借り換えで失敗しないためのポイントです。

融資の借り換えで失敗しないための対策3選!

融資の借り換えで失敗しないための対策を3つご紹介します。

  • 専門家に相談する
  • 融資以外の選択肢も検討する
  • 借入シミュレーションを活用する

専門家に相談する

対策の1つ目は専門家に相談することです。ご自身で金融機関を比較・検討するのはとても良いことですが、その中でわからないことや相談したいことが出てくると思います。

そんなときに、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。ファイナンシャルプランナーや金融機関の担当者など、専門知識を持つ方に相談してみましょう。

相談することで自分では気づかなかったリスクや、最適な返済プランが見つかる可能性があるので、悩んだら相談するようにしてください。

融資以外の選択肢も検討する

2つ目は融資以外の選択肢も検討することです。たとえば融資以外にも、補助金や助成金の活用が挙げられます。

補助金や助成金に関しては原則返済の必要がありません。少しでも返済を楽にしたい方は、融資以外の選択肢も調べてみることをおすすめします。

借入シミュレーションを活用する

3つ目は借入シミュレーションを活用することです。借入シミュレーションは金利がいくらになるのか、諸費用はいくらになるのかを事前に可視化できます。

可視化すると、自分にはどの金融機関が合っているのかを簡単に判断ができるので、各金融機関にある借入シミュレーションを利用してみましょう。

そうすることで、融資の借り換えで失敗するリスクを減らすことができます。

【まとめ】融資の借り換えをして返済状況を好転させよう!

今回は融資の借り換えについて、メリットデメリットを踏まえて融資先の選び方を解説しました。

借り換えをすることで支払い総額が減ったり支払い期間が短くなったりする反面、金利や審査期間をしっかりと考慮することが重要です。

今回の記事を参考に、まずはご自身に合った金融機関がないか調べてみてください。

返済不要な補助金・助成金もぜひご検討を!

融資先や返済に関してお困りの方は、ぜひ補助金や助成金の活用も検討してみてください。
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