【2024年版】住宅の耐震補強の補助金は?大地震への備えが必要な理由 いつ命を脅かす大きな地震が起きてもおかしくない状況である、地震大国「日本」。
南海トラフ巨大地震などに備えた、住宅補強(リフォーム)は、命を守るための重要な選択です。
ただし、改修には費用の不安がつきものです。そこで今回は、住宅の耐震化補強(リフォーム)を助成してもらえる制度や補助金についてご紹介します! 公開日: 2024/1/11
更新日: 2024/1/11
住宅の耐震の補強(リフォーム)が必要な理由日本はいつでも大地震が発生する可能性の高い場所であり、その中でも南海トラフ地震などのリスクに備えることが不可欠です。 住宅の耐震補強(リフォーム)は、このような大地震への備えとして非常に重要です。 なぜなら、地震が発生した際に 建物が倒壊し、その影響で多くの被害が生じている ということが実際に起きているからです。 住宅の耐震補強にはいくつかの重要なメリットがあります。 まず、「 最優先は人命の安全性 」 です。耐震補強により建物が地震に強くなり、安全を確保します。 さらに、「 耐震補強は建物の寿命を延ばす効果 」があります。 そして、経済的な視点から見ても、実際に地震が起きた際に、 被害の最小化 により修復や再建の費用を抑え、個人や地域全体の経済的な負担を軽減 します。
耐震化の補強(リフォーム)にかかる費用 そもそも耐震化の改修(リフォーム)を行う場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか? 住宅の耐震改修(リフォーム)には、通常 「50万円未満」から「100万円以上」 といった価格になることが一般的です。 構造に手を入れずに補強を行う場合、一般的には100万円以下で施工可能なことが多いのですが、住宅の状態によって、100万円以上の費用がかかる場合もあります。
【2024年】耐震の補強(リフォーム)に使える補助金はある? 今回ご紹介したいのが、(1)国が実地する補助金 および(2)地方自治体が実地する補助金 等の助成制度。 そして国の制度としてご紹介したいのが、(3)長期優良住宅リフォームに係る所得税額の特別控除 。 耐震工事などを行った場合に、所得税の控除が行われる制度です。 ただし、住宅ローン控除との併用はできないため、注意が必要です。 今回は、この3点をご紹介していきます!
本コラムで紹介する制度 (1)国が実地する補助金 (2)地方自治体が実地する補助金 (3)長期優良住宅リフォームに係る所得税額の特別控除について
(1)国の耐震化の補強(リフォーム)の補助金 「 長期優良住宅化リフォーム推進事業 」 出典: 長期優良住宅化リフォーム推進事業「 リフォーム工事をお考えの方」 長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、 既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援を行う事業です。 このリフォームの中に「耐震化の改修」も含まれます。
対象の建物 対象となるのはリフォームを行う住宅です。既存の戸建住宅、共同住宅いずれも対象 となります。 ※事務所や店舗などの住宅以外の建物や違反建築物は対象外となります。
条件 リフォーム後の住宅が一定の性能基準を満たすことが条件となります。 中でも、必須となるのが、以下3点の項目です。
躯体構造等の劣化対策:柱、床などの腐朽、蟻害の抑制 耐震性 :大地震でも倒壊しないよう耐震性の確保省エネルギー対策:窓や壁、床、天井などの断熱化 給湯器などの効率化 ※一部基準で昨年度より広い範囲でリフォーム をすることが求められます。 この他に、任意で、維持管理・更新の容易 (( 給排水管を点検・清掃・交換しやすくする)、高齢者等対策 (共同住宅のみ) バリアフリー化 、可変性 (共同住宅のみ)なども補助対象のリフォームとなります。
補助額 ・補助率:1/3(上記の補助対象リフォーム工事費等の合計の1/3の額が補助されます) ・補助限度額:リフォーム後の住宅性能に応じて2つの補助限度額が設定されています。 長期優良住宅認定を取得した場合は、補助上限額が引き上げられます 。■リフォーム後の住宅性能 1.長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、 一定の性能向上が認められる場合:100万円/戸(150万円/戸) 2. 長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合:200万円/戸(250万円/戸) ( )内は、三世代同居対応改修工事を実施する場合、若者・子育て世帯又は既存住宅の購入者が改修工事を実施する場合、 一次エネルギー消費量を基準比▲20%(太陽光発電による削減量は反映しない)とする場合 くわしくは、公式ページ をご覧ください。
(2)地方自治体の耐震化補強(リフォーム)の補助金 地震の被害を最小限に抑えるために、 多くの地方自治体が住宅の耐震化改修(リフォーム)の助成を行っています 。 耐震化のリフォームを行う場合は、必ずお住いの地域の助成内容をチェックしておきましょう!
1. 東京都千代田区の「 住宅付建築物の耐震化促進助成制度 」 事業内容: 耐震改修等(耐震改修・建替え)補助額: 緊急輸送道路沿道の住宅の場合:最大 430 万円 ・助成率2/3 一般道路沿道の住宅の場合:150 万円 ・助成率23% 公式ページはこちら
2. 大阪府大阪市の「 民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度」 事業内容: 耐震診断・耐震改修設計・耐震改修工事・耐震除却工事 補助額:
耐震診断: 1戸あたり 5万円 1棟あたり 20万円 耐震改修設計: 1戸あたり 10万円 1棟あたり 18万円 耐震改修工事: 1戸あたり 100万円 耐震改修工事: 1戸あたり 50万円 1棟あたり 100万円 公式ページはこちら
(3)「長期優良住宅リフォームに係る所得税額の特別控除」とは 自分の住んでいる家に耐震補強や省エネ改修、またはその両方を含む特定の耐久性向上工事(長期優良住宅課リフォーム)を行う場合に、 所得税から控除が受けられる制度 です。 計算方法は、 以下の控除額(=(ア)および(イ)の合計額)が所得税から控除されます。
【耐震改修工事または省エネ改修工事と併せて耐久性向上改修工事を行った場合】 (ア) 耐震改修工事または省エネ改修工事、および耐久性向上改修工事にかかる標準的な工事費用相当額(上限:250万円)の10%が控除 されます。(イ) 以下の①と②を合計して、全部で1,000万円まで控除できます。 ① 耐震改修工事または省エネ改修工事にかかる標準的な工事費用相当額のうち250万円 ② 耐震改修工事以外の増改築等の費用((ア)と同じく250万円までが限度)の5%が所得税から控除 されます。
【耐震改修工事および省エネ改修工事と併せて耐久性向上改修工事を行った場合】 (ア) 耐震改修工事、省エネ改修工事、および耐久性向上改修工事にかかる標準的な工事費用相当額(上限:500万円)の10%が控除されます。(イ) 以下の①と②を合計して、全部で1,000万円まで控除できます。 ① 耐震改修工事、省エネ改修工事にかかる標準的な工事費用相当額のうち500万円を超える額 ② 耐震改修工事以外の増改築等の費用((ア)と同じく500万円までが限度)の5%が所得税から控除されます。
耐震改修工事の活用イメージ ■耐震改修工事の内容 ・基礎の補強 ・柱や梁の補強 ・地震時の揺れに対する耐性向上■工事費用 耐震改修工事にかかる標準的な工事費用相当額は、250万円とします。■計算 (ア) 耐震改修工事にかかる標準的な工事費用相当額の10%が控除されるので、250万円 × 10% = 25万円が控除。 ただし、最大限度が25万円なので、控除額は25万円に制限される。 ■結果 控除額が最大限度の25万円 になります。 参考:国土交通省「長期優良住宅リフォームに係る所得税額の特別控除 」
対象期間の変更 令和6年度予算が決定されたことから、予定されていた終了時期からの2年延長が決定しました。 具体的には現行の措置を2年間(令和6年1月1日~令和7年12月31日 )まで延長されます。
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