2025年最新!Go-Tech事業とは?

Go-Tech事業は、中小企業が大学や公的な研究機関と協力して、事業化を見据えた研究開発や試作品の作成、販路拡大に取り組む際に補助が受けられる制度です。本コラムではGo-Tech事業の概要と、令和7年度の公募スケジュールなど分かりやすく紹介します。
梅沢 博香

公開日:

更新日:

この記事を監修した専門家

監修専門家: 井上卓也行政書士

井上 卓也

代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。

慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。 『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。 リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

Go-Tech事業とは?

Go-Tech事業は、中小企業が大学や公的な研究機関と協力して、事業化を見据えた研究開発や試作品の作成、販路拡大に取り組む際に、最大3年間支援を受けられる制度です。
ものづくりやサービスなどさまざまな分野の研究開発に利用できます。
機械装置等の設備備品費だけではなく、人件費などの幅広い経費が補助対象になります。
こんな企業におすすめ!

  • 新事業を始めたい
  • 下請けから脱却したい
  • 自社の強みを生かしたい

補助上限、対象経費など

通常枠出資獲得枠
事業期間最大3年間(2年または3年)
補助上限単年度あたり:4,500万円以下
2年間合計:7,500万円以下
3年間合計:9,750万円以下
単年度あたり:1億円以下
2年間合計:2億円以下
3年間合計:3億円以下
補助率中小企業等:2/3以内
大学・公設試等:定額

補助対象経費

  • 人件費・謝礼等
  • 機械装置等の設備備品費
  • 消耗品費、委託費 など

Go-Tech事業で購入した機械装置の扱いについて

Go-Tech事業で購入した機械装置は、補助金交付の目的に従って運用し、経済産業大臣が定めた期間内に処分する場合は事前承認が必要です。

使用・処分に関するルール

  • 補助金の交付目的に反する使用、譲渡、交換、貸付、担保設定、廃棄などを行う場合は、事前に経済産業大臣の承認を受けなければなりません。
  • 処分を行った場合、得た収益の一部を国に納付する義務があります(納付額は当該財産に係る補助金額が上限)。

転用の場合の例外

  • 機械装置を研究成果を活用するために転用(所有者の変更を伴わない目的外使用)する場合は、事前承認を得ることで納付義務が免除されます。
  • ただし、収益納付は免除されません。

補助金で取得した機械装置は厳密な条件下で管理・運用し、事前承認が必要な場合は必ず手続きを行ってください。

公募期間

令和7年2月中旬~令和7年4月中旬(予定)

研究開発が支援の対象

対象となる研究開発は、「特定ものづくり基盤技術」(※)として、国が高度化指針にて定めております。
企業ニーズに基づき、求められる「用途」に着目した12技術で構成されています。
※特定ものづくり基盤技術分野

  • デザイン開発に係る技術
  • 情報処理に係る技術
  • 精密加工に係る技術
  • 製造環境に係る技術
  • 接合・実装に係る技術
  • 立体造形に係る技術
  • 表面処理に係る技術
  • 機械制御に係る技術
  • 複合・新機能材料に係る技術
  • 材料製造プロセスに係る技術
  • バイオに係る技術
  • 測定計測に係る技術

事業期間について

研究開発期間は最大3年とされていますが、一度採択されても期間が保証されるわけではありません。
国の会計基準に基づき、補助金は単年度ごとに交付決定されます。
各年度の後半に行われる中間評価ヒアリングで研究の進捗状況が確認され、その後の評価委員会で次年度の継続が妥当と判断された場合にのみ、次年度も研究を続けることが可能です。
評価結果によっては、計画の変更や研究開発の縮小・中止になることもあるため、全期間の保証はありません。

補助金交付候補者の採択想定件数

通常枠出資獲得枠
100件程度(予定)4件程度(予定)

Go-Tech事業の申請について

Go-Tech事業は単独では申請できず、事業管理機関、研究等実施機関(同一者が担うことも可)を含む2者以上で共同体を構成する必要があります。
Go-Tech事業パンフレット出典:Go-Tech事業パンフレット
共同体を組む相手を探すには、当サイトの検索機能をご活用ください。この機能では、共同体を構成するために必要な事業管理機関や研究実施機関を簡単に検索できます。
事業管理機関の検索はこちら
研究実施機関の検索はこちら

申請の流れ

  1. 公募
  2. 申請
  3. 採択発表
  4. 交付申請、交付決定
  5. 補助事業実施(事業開始、実績報告、確定検査、補助金の請求)
  6. 中間評価(継続検査)or最終評価
  7. 事業終了後5年間(事業化状況報告、フォローアップ検査)

Go-Tech事業申請の流れ出典:中小企業庁
提案書は中小企業庁で全国一律に取りまとめられ、審査が開始されます。
審査は以下の3つの観点から行われます。

  • 技術面
  • 事業化面
  • 政策面

詳細な審査基準については、該当年度の公募要領をご確認ください。(令和7年1月現在、令和7年度の公募要領は公開されていません。2月中旬に公募が始まるため、2月上旬には公開される予定です。)
Go-Tech事業の公式サイト

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