省エネ補助金で導入可能な製品一覧【2024年最新】

省エネ補助金を活用することで、エネルギー効率の高い設備を導入し、運用コストの削減と環境保護を実現することができます。 どのような製品が補助金の対象となり、どのように申請を行うかについて詳しく解説します。
中本 明日香

公開日:

更新日:

省エネ補助金の製品

省エネ補助金の製品一覧は?

省エネ補助金の製品は、以下の大分類≪ユーティリティ設備≫と≪生産設備≫に分けられる計14の種別に分類される製品です。
具体的にこれらの製品が対象となるのは省エネ補助金のうち省エネルギー投資促進支援事業費補助金(Ⅲ)設備単位型、(Ⅳ)エネルギー需要最適化型を選択した場合です。

≪ユーティリティ設備≫

  1. 高効率空調
  2. 産業ヒートポンプ
  3. 業務用給湯器
  4. 高性能ボイラ
  5. 高効率コージェネレーション
  6. 変圧器
  7. 冷凍冷蔵設備
  8. 産業用モータ
  9. 制御機能付きLED照明器具

≪生産設備≫

  1. 工作機械
  2. プラスチック加工機械
  3. プレス機械
  4. 印刷機械
  5. ダイカストマシン

このうち(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型は、「産業ヒートポンプ」「業務用給湯器のうち業務用ヒートポンプ給湯器」「低炭素工業炉」「高効率コージェネレーション」「高性能ボイラ」が補助対象となります。
本コラムでは、上記すべての種別の製品が対象となる(Ⅲ)設備単位型には、どのような製品があり、どのように申請を行うかについてくわしく解説します。

2024年「省エネ補助金」とは

省エネ補助金は、事業者の省エネ設備・機器の更新費用等の一部を支援する省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金省エネルギー投資促進支援事業費補助金2つの補助金の総称です。

それぞれ以下の目的ごとに活用できます。

  • 工場・事業場全体や電化・脱炭素目的の燃転を伴う設備更新で省エネをご検討の方→省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金
  • 汎用的な設備更新で省エネをご検討の方→省エネルギー投資促進支援事業費補助金


省エネ補助金事業は、一般社団法人環境共創イニシアチブ(以下「SII」という。)が代表幹事として大日本印刷株式会社との「共同事業体」として執行する補助金事業です。
省エネ補助金には、省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金省エネルギー投資促進支援事業費補助金の2種類の補助金が設けられており、それぞれ1つの補助金の中でも申請する設備によって工場・事業場型、電化・脱炭素燃転型、エネルギー需要最適化型といった事業区分に分けられています。
省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金

  • (Ⅰ) 工場・事業場型
  • (Ⅱ)電化・脱炭素燃転型
  • (Ⅳ)エネルギー需要最適化型

省エネルギー投資促進支援事業費補助金

  • (Ⅲ)設備単位型
  • (Ⅳ)エネルギー需要最適化型
省エネ補助金の事業区分の選び方は?


「省エネ補助金」公式サイト

(Ⅲ)設備単位型とは

省エネ補助金の1つ「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」は、さまざまな業種で横断的に使われる汎用的な15設備の更新に対応する補助金です。
2つの事業区分(Ⅲ)設備単位型、(Ⅳ)エネルギー需要最適化型があり、各事業区分で補助対象となる設備が異なります。

また、導入する補助対象設備により、申請できる事業区分が決まります。 (Ⅲ)設備単位型とは SIIが予め定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、登録および公表した設備の導入を支援します。

補助額・補助率

補助金区分補助額(上限額)補助額(下限額)補助率(中小企業者等)補助率(大企業・その他)
設備単位型1億円/事業全体30万円/事業全体1/3以内-

補助対象経費

指定設備:SIIがあらかじめ定めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、SIIが補助対象設備として登録および公表したもの

どんな製品が補助の対象?

省エネ補助金の(Ⅲ)設備単位型には、≪ユーティリティ設備≫と≪生産設備≫に分類される計14の種別の製品があります。

≪ユーティリティ設備≫

  1. 高効率空調
  2. 産業ヒートポンプ
  3. 業務用給湯器
  4. 高性能ボイラ
  5. 高効率コージェネレーション
  6. 変圧器
  7. 冷凍冷蔵設備
  8. 産業用モータ
  9. 制御機能付きLED照明器具

≪生産設備≫

  1. 工作機械
  2. プラスチック加工機械
  3. プレス機械
  4. 印刷機械
  5. ダイカストマシン

これらの分類により、事業者は省エネ効果の高い設備の導入を支援され、エネルギー消費の削減とコスト効率の向上を図ることができます。

≪ユーティリティ設備≫とは

ユーティリティ設備は、施設全体の運用をサポートし、エネルギー効率を向上させるための設備を指します。
これらの設備は、エネルギー管理、空調、給湯、照明など、施設の基本的な機能を支える重要な役割を果たします。省エネルギー技術を導入することで、運用コストの削減と環境負荷の低減が期待できます。

(1)高効率空調

業務・産業用エアコンなど、高効率な空調設備は、エネルギー消費を抑え、快適な環境を提供します。
これらの設備は、省エネ性能が高く、環境負荷の低減にも貢献します。

■ガスヒートポンプエアコン
ガスヒートポンプエアコンは、ガスエンジンを動力源として利用する空調システムです。ガスエンジンによりコンプレッサーを駆動し、冷房および暖房を行います。
液化石油ガス(LPG)や都市ガスを使用することで、高効率かつ環境に優しい運転が可能です。特に寒冷地や塩害地域向けの仕様も存在し、多様な環境に適応します。
■吸収冷温水機
吸収冷温水機は、吸収式の冷凍サイクルを用いて冷温水を供給するシステムです。
都市ガスやA重油などの燃料を使用して、冷房時には冷水、暖房時には温水を供給します。
高効率な熱利用が可能であり、大規模な施設の空調に適しています。
■ターボ冷凍機
ターボ冷凍機は、ターボコンプレッサーを使用した高効率な冷凍機です。
ノンフロン冷媒を使用することで環境負荷を低減し、高い冷凍能力を発揮します。大型ビルや工場などでの大容量冷却用途に適しています。
■ジェネリンク(冷温水機、冷凍機)
ジェネリンクは、ジェネレータと冷温水機や冷凍機を組み合わせたシステムです。
蒸気やA重油などを利用して冷房や暖房を行います。これにより、安定したエネルギー供給と効率的な運転が可能です。
■チリングユニット
チリングユニットは、水冷式の冷却システムで、スクリューコンプレッサーを用いて高効率に冷水を供給します。
ノンフロン冷媒を使用しており、環境に配慮した設計がされています。中規模から大規模施設の冷却用途に適しています。
■電気式パッケージエアコン
電気式パッケージエアコンは、電気を動力源とする一体型の空調システムです。
コンパクトな設計で、設置が容易であり、冷房および暖房の両方に対応します。オフィスや商業施設などでの使用に適しています。

これらの高効率空調設備は、それぞれ特定のエネルギー源を使用し、環境に配慮した高効率運転が可能な製品です。省エネ効果が高く、運転コストの削減にも寄与します。

(2)産業ヒートポンプ

産業用ヒートポンプは、効率的な熱エネルギーの移動を可能にし、工場や製造業における加熱や冷却のプロセスを最適化します。
これにより、エネルギーコストの削減と環境保護が実現されます。

■温水ヒートポンプ
温水ヒートポンプは、電気エネルギーを利用して熱を汲み上げ、温水を供給するシステムです。
これにより、効率的に温水を生成し、産業用の加熱プロセスに利用されます。異なる周波数(50Hzおよび60Hz)に対応するモデルがあり、広範な地域で使用可能です。
■施設園芸用ヒートポンプ
施設園芸用ヒートポンプは、農業用温室やビニールハウスなどで使用される空調システムです。
低温条件下でも効率的に暖房能力を発揮し、植物の生育環境を最適に保ちます。
施設園芸のエネルギー効率を向上させ、コスト削減に貢献します。
■蒸気発生ヒートポンプ
蒸気発生ヒートポンプは、高効率な蒸気供給システムで、産業用の加熱プロセスに利用されます。
電気を利用して蒸気を生成し、大規模な加熱能力を持ちます。これにより、エネルギー消費を抑えながら安定した蒸気供給が可能です。
■循環加温式ヒートポンプ
循環加温式ヒートポンプは、熱を循環させながら加温するシステムです。
中間期においても高い加熱能力を発揮し、プロセス産業における効率的な熱管理を実現します。省エネルギー性に優れた設備であり、持続可能な運用が可能です。
■空冷ヒートポンプチラー
空冷ヒートポンプチラーは、空気を利用して冷却および加熱を行うシステムです。
R32冷媒を使用し、環境負荷を低減しています。また、耐塩害仕様のモデルもあり、過酷な環境条件でも高い信頼性を保ちます。
■熱風ヒートポンプ
熱風ヒートポンプは、空気を熱源として高温の熱風を生成するシステムです。
大規模な加熱能力を持ち、産業用の乾燥プロセスや加熱プロセスに利用されます。高効率な熱利用が可能で、エネルギーコストの削減に寄与します。

これらの産業ヒートポンプ設備は、それぞれの用途に応じた高効率な熱供給を実現し、産業プロセスの省エネ効果を高めます。
環境に優しい運転が可能で、エネルギー消費の削減に貢献します。

(3)業務用給湯器

業務用給湯器は、効率的な熱交換により迅速に大量の温水を供給します。
飲食店、ホテル、病院などでの使用に適しており、エネルギー効率が高く、コスト削減に寄与します。

■業務用ヒートポンプ給湯器
業務用ヒートポンプ給湯器は、電気エネルギーを利用して外気の熱を汲み上げ、効率的にお湯を生成するシステムです。
ヒートポンプ技術により、少ないエネルギーで大量の熱を供給することが可能です。
このタイプの給湯器は、エネルギー消費を大幅に削減し、ランニングコストの低減に貢献します。
■潜熱回収型給湯器
潜熱回収型給湯器は、燃料の燃焼によって発生する廃熱を再利用して給湯するシステムです。
通常は失われる廃熱を回収し、効率的に利用することで、エネルギーの無駄を減らします。このタイプの給湯器は、特に灯油を使用して効率的な加熱を行い、環境負荷を低減する設計となっています。

これらの業務用給湯器は、それぞれの技術を活用することで、高効率な給湯を実現し、エネルギーコストの削減と環境負荷の低減に寄与します。

(4) 高性能ボイラ

高性能ボイラは、燃料を効率的に燃焼させ、高い熱効率を実現します。
工場や大型施設での使用に適しており、運転コストの削減と環境負荷の軽減に役立ちます。

■温水ボイラ
温水ボイラは、液化石油ガス(LPG)や都市ガスを燃料として使用し、高効率で温水を供給するシステムです。
真空式温水機構を持ち、高い熱出力を実現します。
これにより、様々な産業や商業施設において安定した温水供給が可能となり、エネルギー効率を向上させることができます。
■蒸気ボイラ
蒸気ボイラは、液化天然ガス(LNG)を燃料として使用し、効率的に蒸気を生成するシステムです。
簡易ボイラとして設計されており、迅速かつ安定した蒸気供給が可能です。
蒸気の相当蒸発量は500kg/hで、工業プロセスや暖房用途において高いパフォーマンスを発揮します。

これらの高性能ボイラは、エネルギー消費の削減と運転コストの低減を目的とし、環境に配慮した設計となっています。高効率な運転により、持続可能なエネルギー管理が実現できます。

(5) 高効率コージェネレーション

高効率コージェネレーションシステムは、電力と熱エネルギーを同時に生成することで、エネルギーの無駄を最小限に抑えます。
これにより、エネルギー効率の向上とコストの削減が可能になります。

■燃料電池方式
燃料電池方式のコージェネレーションシステムは、水素や天然ガスなどの燃料を電気化学反応により直接電力に変換し、同時に発生する熱エネルギーを利用するシステムです。
高効率で発電を行いながら、排熱を利用して温水や蒸気を供給することができるため、エネルギーの総合利用効率が非常に高いのが特徴です。
このシステムは小規模な発電用途に適しており、持続可能なエネルギー利用を推進します。
■ガスエンジン方式
ガスエンジン方式のコージェネレーションシステムは、ガスエンジンを利用して発電を行い、同時に排熱を回収して温水や蒸気を供給するシステムです。
特に高出力希薄燃焼ミラーサイクル技術を用いることで、発電効率と熱効率を両立させています。
大規模な発電用途に適しており、工場や大規模施設でのエネルギー供給において、高効率なエネルギー管理を実現します。

これらの高効率コージェネレーション設備は、発電と同時に熱利用を行うことでエネルギー効率を最大化し、環境負荷の低減と運転コストの削減に貢献します。

(6) 変圧器

高効率な変圧器は、電力の変換効率を向上させ、エネルギー損失を抑えることで電力コストを削減します。
これにより、エネルギーの効率的な利用が促進されます。

■油入変圧器
油入変圧器は、変圧器の冷却および絶縁に絶縁油を使用するタイプの変圧器です。
この変圧器は、エネルギー効率が高く、大容量の電力を効率的に変圧できるため、工場や大型施設での使用に適しています。
■モールド変圧器
モールド変圧器は、変圧器のコイル部分を樹脂で覆うことで絶縁を確保するタイプの変圧器です。
耐久性が高く、メンテナンスが少ないため、信頼性の高い電力供給が求められる場所に適しています。

(7) 冷凍冷蔵設備

高効率な冷凍冷蔵設備は、食品や医薬品の保管においてエネルギー消費を抑え、品質を維持します。これにより、エネルギーコストの削減と環境保護が実現されます。

■冷凍機内蔵形ショーケース
冷凍機内蔵形ショーケースは、冷凍機が内蔵されたショーケースで、食品や製品の保存に適しています。
冷却性能が高く、省エネルギー設計が施されています。
■コンデンシングユニット
コンデンシングユニットは、冷凍サイクルの中で冷媒を凝縮させる役割を持つ装置です。
水冷型や空冷型があり、冷凍能力が高く、低温での使用に適しています。
■冷蔵庫・冷凍庫
冷蔵庫および冷凍庫は、食品や製品を低温で保存するための設備です。
年間消費電力量が抑えられており、省エネルギー性が高い設計となっています。
■冷凍冷蔵ユニット
冷凍冷蔵ユニットは、冷蔵用のダクト型ユニットで、庫内温度を一定に保つための設備です。
冷凍能力が高く、効率的な冷却が可能です。

(8) 産業用モータ

高効率な産業用モータは、機械の駆動に必要なエネルギー消費を削減し、工場や製造プロセスの運転コストを低減します。これにより、エネルギー効率の向上が期待されます。

■圧縮機
圧縮機は、空気やガスを圧縮して高圧にする装置です。
水潤滑式オイルフリースクリューコンプレッサーは、潤滑油を使用せず、水で潤滑するため、クリーンな圧縮空気を供給します。
■送風機
送風機は、空気を移動させるための機械です。
産業用の送風機は、高効率なモータを搭載し、エネルギー消費を抑えつつ強力な風力を提供します。
■ポンプ
ポンプは、液体を移動させるための装置です。
高効率なモータを使用することで、省エネルギー性が高く、産業用の液体移送に適しています。
■モータ単体
モータ単体は、様々な産業機械に使用される電動モータです。
高効率なモータは、エネルギー消費を抑えつつ高い出力を提供します。

(9) 制御機能付きLED照明器具

制御機能付きLED照明器具は、光量や点灯時間を自動で調整することで、エネルギー消費を最適化します。
これにより、電力コストの削減と快適な照明環境が実現されます。

■無線式調光制御設備
無線式調光制御設備は、照明の明るさを無線で調整するシステムです。
メッシュネットワークシステムを利用して、多数の照明器具を一括制御することができます。
■照明器具[無線式調光対応]
無線式調光対応の照明器具は、無線で明るさを調整できるLED照明です。
高効率な光束を提供し、省エネルギー性が高いです。
■照明器具[人感・明るさセンサ付]
人感センサおよび明るさセンサが付いた照明器具は、環境に応じて自動的に照明を調整することができます。
エネルギー消費を抑えつつ、快適な照明環境を提供します。
■照明器具[有線式調光対応]
有線式調光対応の照明器具は、有線で明るさを調整できるLED照明です。
高出力の光束を提供し、大規模施設や産業用に適しています。


≪生産設備≫とは

生産設備は、製品の製造や加工を行うための機械設備を指します。これらの設備は、製造業の生産性と品質を向上させるために不可欠であり、エネルギー効率の向上や省力化、自動化を実現するための技術が導入されています。

設備単位型の各種別の詳細

(10) 工作機械

高効率な工作機械は、製造プロセスの効率を向上させ、
エネルギー消費を抑えることで、製品の品質と生産性を高めます。

■レーザ加工機
レーザ加工機は、高出力のレーザを使用して金属やその他の材料を切断・加工する装置です。
高精度で高速な加工が可能です。
■研削盤
研削盤は、研削砥石を使用して材料を削り取る装置です。
高精密な成型研削が可能で、細かい加工に適しています。
■マシニングセンタ
マシニングセンタは、自動で工具を交換しながら複数の加工を行う機械です。
長尺の材料や複雑な形状の加工に適しています。
■旋盤(ターニングセンタ含む)
旋盤は、回転する材料を切削工具で削る装置です。
CNC旋盤は、コンピュータ制御で高精度な加工が可能です。
■放電加工機
放電加工機は、放電によって金属を削る装置です。
細穴や複雑な形状の加工に適しています。
■歯車加工機
歯車加工機は、歯車を製造するための機械です。
ホブ盤やスカイビング盤、研削盤など、様々なタイプがあります。
■フライス盤
フライス盤は、回転する工具で材料を削る装置です。
CNC制御で高精度な加工が可能です。

(11) プラスチック加工機械

プラスチック加工機械は、エネルギー効率を高める設計が施されており、
製造コストの削減と環境負荷の軽減に貢献します。

■ブロー成形機
ブロー成形機は、プラスチックを成形するための機械です。
射出延伸ブロー成形機は、高精度な成形が可能で、大型のプラスチック製品の製造に適しています。
■真空・圧空成形機
真空・圧空成形機は、プラスチックシートを真空や圧力で成形する装置です。
連続圧空真空成形機は、高速かつ大量の成形が可能です。
■射出成形機
射出成形機は、溶融したプラスチックを金型に射出して成形する装置です。
高い型締力を持ち、複雑な形状の成形が可能です。
■押出成形機
押出成形機は、プラスチックを連続的に押し出して成形する装置です。
長尺の製品や中空の製品の製造に適しています。

(12) プレス機械

高効率なプレス機械は、エネルギー消費を抑えながら、高精度で大量の加工を実現します。
これにより、生産コストの削減と品質向上が図れます。
■サーボプレス
サーボプレスは、サーボモータを使用して精密に制御された圧力をかけるプレス機です。
高精度な成形が可能で、エネルギー効率が高いです。
■プレスブレーキ
プレスブレーキは、金属板を曲げるための機械です。
サーボドライブ技術を使用して、高精度な曲げ加工が可能です。
■パンチングプレス(レーザ複合機含む)
パンチングプレスは、金属板に穴を開けるための機械です。
レーザ複合機は、レーザとパンチングの両方の機能を備えており、多様な加工が可能です。

(13) 印刷機械

高効率な印刷機械は、エネルギー消費を抑えつつ、高速かつ高品質な印刷を可能にします。
これにより、運転コストの削減と環境負荷の軽減が実現されます。

■印刷機(有版)
印刷機(有版)は、版を使用して印刷を行う機械です。
高速度で大量の印刷が可能です。
■連帳デジタル印刷機
連帳デジタル印刷機は、連続して用紙にデジタル印刷を行う機械です。
高い印刷速度で、大量の印刷が可能です。
■デジタル枚葉印刷機
デジタル枚葉印刷機は、個別の用紙にデジタル印刷を行う機械です。
高い精度で多様な印刷が可能です。

(14) ダイカストマシン

高効率なダイカストマシンは、エネルギー消費を削減しながら、高精度で大量の金属部品を製造します。
これにより、生産効率の向上とコスト削減が期待されます。

■コールドチャンバー
コールドチャンバーは、金属を溶融して型に流し込む装置です。
高い型締力を持ち、大型の金属部品の製造に適しています。
■ホットチャンバー
ホットチャンバーは、金属を溶融して型に流し込む装置で、特に小型の金属部品の製造に適しています。
これらの設備は、省エネルギー性能が高く、効率的な運転が可能で、
さまざまな産業分野での使用に適しています。エネルギー消費を抑えつつ、高い生産性を実現します。

その他の設備

上記(1)~(15)に該当しない「その他SIIが認めた高性能な設備」も、省エネ補助金の対象となります。
これらの設備は、SIIの認定を受けることで、省エネ効果が高いと評価されています。

その他の設備の要件補助対象設備は、以下を全て満たすこと。

  1. 国内で既に事業活動を営んでおり、エネルギー管理を一体で行っている工場・事業場等において、現在使用している設備を本事業で定められた補助対象設備に更新すること。
  2. 工場の移転や集約等、既存の事業所を移設する際に既存設備を更新する場合は対象とする。
  3. 既存設備を補助対象設備へ更新して省エネルギー化を図ること。 ※ただし、導入予定設備の性能(エネルギー消費効率等)が既存設備と比べて低く、省エネ ルギー化を図れない設備更新の場合は、補助対象設備とは認められない。
  4. 更新前後で使用用途が同じであること。
  5. 兼用設備、将来用設備または予備設備等ではないこと。
  6. 中古品でないこと。
  7. その他法令に定められた安全上の基準等を満たしている設備であること。

登録されている製品の一覧は以下のページから検索できます!
『(Ⅲ)設備単位型』補助対象設備一覧

「省エネ補助金」(Ⅲ)設備単位型の申請方法

申請単位

設備単位型補助金の申請は、エネルギー管理を一体で行っている事業所単位で行います。
以下の条件に応じて申請単位が決まります。

  1. 定期報告書を提出している場合: 省エネ法に基づき定期報告書を提出している場合、その報告書内で指定された事業所単位で申請します。
  2. 定期報告書を提出していない場合: エネルギー契約(電気・ガス・油等)を行う事業所単位で申請します。

これにより、エネルギー消費の全体を正確に把握し、適切に管理できる事業所単位での申請が求められます。

複数年度事業

設備単位型では、単年度での実施が困難な場合、複数年度にわたる事業として申請することができます。
この場合、各年度ごとの発生経費を明確に区分した事業計画を提出する必要があります。例えば、2024年度から2026年度までの2年間にわたる計画を立てることが可能です。

申請パターン

(Ⅲ)設備単位型の申請には、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 補助対象設備の導入: SIIが定めた基準を満たし、登録および公表された指定設備やEMS機器を導入すること。
  2. 省エネルギー効果の達成: 導入する設備が省エネルギー効果を発揮し、事業要件を満たすこと。

申請は、指定設備単独またはEMS機器との組み合わせで行うことができます。ただし、他の国庫補助金との併用はできませんが、中小企業経営強化税制との併用は可能です。

バルクリースの利用

設備単位型を単独で申請する場合、バルクリースを利用することが可能です。バルクリースとは、複数の事業者の事業所において、既存設備を一括して高効率設備に更新することで、初期投資額を低減し、その低減効果を活かしてリースを実施する手法です。

  • 要件: 複数の事業者が4つ以上の事業所で同一のバルクリースを利用し、一括で設備更新を行うこと。
  • 申請方法: 補助対象設備の使用者とリース事業者等が共同で申請し、リース事業者等が一括して申請を行います。
  • 必要書類: リース料から補助金相当分が減額されていることを証明する書類や価格低減効果の説明資料などを提出します。

これにより、事業者はコストを抑えながら高効率な設備を導入でき、省エネ効果を高めることができます。
以上のように、設備単位型補助金の申請には、事業所単位でのエネルギー管理、複数年度にわたる計画の立案、省エネルギー効果の達成、バルクリースの活用などが重要なポイントとなります。

スケジュール

■1次公募
公募期間:2024年3月27日(水)~2024年4月22日(月)終了
交付決定:令和6年06月11日(火)終了
■2次公募
公募期間:2024年5月27日(月)~7月1日(月)
交付決定:2024年8月下旬(予定)


省エネ補助金のご相談はこちら!

今回ご紹介した省エネ補助金「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」と「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」が気になった方はご相談ください。
どちらのどの枠を選んだらいいのか教えてほしい!という方もお気軽にお問い合わせください!

補助金申請サポート実績300社以上の弊社がお客様ごとにあった補助金申請方法でご対応します!

省エネ補助金の相談をする!

自社で申請できる他の補助金を知りたい!という方はこちら!

いろんな補助金があるけど、「どの補助金が自社で使えるのかわからない!」という方、補助金についてのご質問がある方は以下よりお問い合わせください!