【2024年最新】ものづくり補助金とは?専門家が解説してみた! - みんなの補助金コンシェルジュ

【2024年最新】ものづくり補助金とは?専門家が解説してみた!

経済産業省が令和5年度補正予算案を閣議決定し、令和5年11月14日に事業内容の概要を公開しました。 国の4大補助金の1つとも呼ばれる「ものづくり補助金」は、令和6年度も継続して公募が行われる予定です。 公開された資料によると、令和6年度のものづくり補助金は大幅な変更が予定されています。 今回は、令和6年度のものづくり補助金について、現段階(2023年11月15日現在)でわかる変更点やポイントなどをご紹介します。

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ものづくり補助金2024 徹底解説

CONTENTS

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、“ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金”の略称です。
中小企業が生産性向上を目標に革新的な新商品や新サービスの開発、新しい生産方式などを行う際に、その事業に必要な設備投資を支援してもらえる補助金です。

もともと補助金額も大きい補助金でしたが、2024年度ではさらに引上げされ、最大1億円まで補助されます。

2024年・令和6年度のものづくり補助金「主な変更点・拡充内容」

令和6年度(令和5年補正予算を基にした公募)のものづくり補助金は以下の支援内容のもと公募が行われる予定です。
令和5年度補正予算案 ものづくり補助金

主な変更点・拡充内容

現段階で公表されている情報を確認すると、令和6年度に公募されるものづくり補助金の主な変更点は以下のことがあげられます。

1.申請枠・類型の大幅な変更
すべての申請枠、類型が変更され、新しい枠の創設。
2.補助上限額の引上げ
最大補助額が3,000万円→1億円に大幅引き上げ

1.申請枠・類型の大幅な変更

今回公表された情報では、令和5年度の申請類型は変更され、あたらしい枠が創設。
ものづくり補助金の内容が大幅に変更されます。
申請類型については、以下をご覧ください。

【令和6年度】ものづくり補助金の申請類型について

※各類型の内容、目的などの詳細は今後発表される見込みです。

省力化(オーダーメイド枠)枠

人手不足の解消に向けて、デジタル技術を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、 革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援する枠です。

補助額・補助率

従業員規模 補助上限額補助率
5人以下750万円いない(1,000万円以内)1/2以内
※小規模・再生2/3以内

※補助金額1,500万円までは、1/2、1,500万円を超える部分は1/3
6~20人1,500万円以内(2,000万円以内)
21~50人3,000万円以内(4,000万円以内)
51~99人5,000万円以内(6,500万円以内)
100人以上8,000万円以内(1億円以内)

※( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の補助上限

活用イメージ
熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(SIer)と共同で開発したAIや画像 判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・24時間操業を実現。組立工程における生産性 が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。


部品・サービス高付加価値化枠

「部品・サービス高付加価値化枠」は、新しい製品やサービスを開発するために必要な投資を支援する仕組みです。
具体的には、革新的な製品やサービスを生み出すための設備やシステムへの投資などを補助します。

革新的な製品・サービス開発とは

顧客に新たな価値を提供することを目的に、導入した設備・システムを用いて、自社の技術力等を活かして製品・サー ビスを開発することをいいます。
ただし、単に新しい設備やシステムを導入するだけではなく、実際に製品やサービスを開発することが求められます

事業目的により3つの申請類型が設けられている

「部品・サービス高付加価値化枠」には、「1.通常類型」に加えて、将来的な成長が期待される分野に進出する企業向けの「2.成長分野進出類型(DX-GX)」と、海外事業を展開し、国内の生産性向上を図るための設備・システム投資を行う「3.グローバル枠」の特別枠があります。
これにより、各申請類型で異なる補助額・補助率が設定され、以下の3つの申請類型が設けられています

1.通常類型
2.成長分野進出類型(DX-GX)
3.グローバル枠

この枠組みを通じて、企業は事業戦略に応じて最適な類型を選択し、補助を受けることができます。

1.通常類型


活用イメージ
最新複合加工機を導入し、精密加工が可能となり国際基準に準拠した部品を開発。


補助額・補助率


従業員規模補助上限額補助率
5人以下750万円いない(850万円以内)1/2以内
※小規模・再生2/3以内
新型コロナ回復加速化特例2/3
6~20人1,500万円以内(1,250万円以内)
21人以上3,000万円以内(2,250円以内)

※( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の補助上限

2.成長分野進出類型(DX-GX)


「成長分野進出類型(DX-GX)」は、将来的に拡大が期待される分野(DX・GX)に進出する企業には補助額・補助率を引き上げてを支援するための類型です。
この事業は、その成長分野において革新的な製品やサービスを開発するために必要な設備やシステムへの投資を助成することを目的としています。

具体的には、新しい技術やアプローチを取り入れて製品やサービスを開発するためには、特定の成長分野において必要な設備やシステムが不可欠です。
そうした成長が見込まれる分野に進出し、革新的な製品やサービスを生み出す企業に対して、その取り組みに必要な投資を支援する役割を果たします。
これにより、将来的な市場の拡大や競争力の向上を促進し、成長分野における企業の活動をサポートすることが期待されています。

活用イメージ
最新複合加工機を導入し、精密加工が可能となり国際基準に準拠した部品を開発。


補助額・補助率


従業員規模補助上限額補助率
5人以下1,000万円以内(1,100万円以内) 2/3
6~20人1,500万円以内(1,750万円以内)
21人以上2,500万円以内(3,500万円以内)

※( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の補助上限

3.グローバル枠

海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等を支援します。
海外事業とは、海外直接投資、輸出、インバウンド、海外企業との共同事業のことを指します。

活用イメージ
海外市場獲得のため、新たな製造機械を導入し新製品の開発を行うとともに、海外展示会に出展


補助額・補助率


補助上限額補助率
3,000万円以内(4,000万円以内)1/2以内
小規模2/3以内

※( )内は大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の補助上限

■【令和5年度公募】ものづくり補助金の申請類型

(令和5年度公募)の申請類型
通常枠
新製品・新サービス開発・⽣産プロセスの改善に必要な設備投資及び試作開発を支援
回復型賃上げ・雇用拡大枠
業況が厳しい事業者※が賃上げ・雇用拡大に取り組むための革新的な製品・サービス開発または⽣産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援
※前年度の事業年度の課税所得がゼロである事業者に限る。
デジタル枠
DXに資する革新的な製品・サービス開発又は⽣産プロセス・サービス提供方法の改善による⽣産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
グリーン枠
温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、革新的な製品・サービス開発または炭素⽣産性向上をともなう⽣産プロセス・サービス提供方法の改善による⽣産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
グローバル市場開拓枠
海外事業の拡大等を目的とした設備投資等を支援
海外市場開拓(JAPANブランド)類型では、海外展開に係るブランディング・プロモーション等に係る経費も支援

2.補助上限額の引上げ

ものづくり補助金の補助額についての変更点ですが、省力化枠の創設により最大補助額が1億円まで引き上げられます。
くわしい補助上限額は以下の表をご覧ください。

【令和6年度公募】の補助額・補助率

補助額補助率
省力化枠750万円~8,000万円(1,000万円~1億円)中小:1/2、小規模・再生:2/3
※1500万円までは1/2、1,500万円を超える場合は1/3
部品・サービス高付加価値化枠■通常類型
750万円~1,250万円(850万円~2,250万円)
中小:1/2、小規模・再生:2/3
※新型コロナ回復加速化特例2/3
■成長分野進出類型
1,000万円~2,500万円(1,100万円~3,500万円)
2/3
グローバル枠3,000万円(4,000万円)中小1/2、小規模2/3

【令和5年度公募】の補助額・補助率

補助額補助率
通常枠750万円~1,250万円1/2 小規模事業者等 2/3
回復型賃上げ・雇用拡大枠750万円~1,250万円2/3
デジタル枠750万円~1,250万円2/3
グリーン枠■エントリー
750万円~ 1,250万円
2/3
■スタンダード
1,000万円~ 2,000万円
■アドバンス
2,000万円~ 4,000万円
グローバル市場開拓枠3,000万円1/2 小規模事業者等 2/3

開始はいつ?令和6年度まで切れ目なく公募が行われる!

現在公募されている令和4年度2次補正予算を基に、14次から16次まで公募が行われました。
17次より、「令和5年度補正予算」を基にした公募の開始が行われる予定です。
現段階では、開始時期については公開されていませんが、前回「令和4年度2次補正予算」を基にした公募の初回は、昨年12月に開始しています。
また、「令和5年ど補正予算」をもとにした公募は全2回の公募、補助事業実施期間は令和6年12月10日までと予定されています。
2023年12月29日追記2023年12月27日より17次が公募開始されました。ただし、17次締切分は省力化(オーダーメイド枠)」のみの受付となります。
ものづくり補助金のスケジュール
出典:令和4年補正予算のポイント「ものづくり補助金」

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