【事業再構築補助金】建設業で採択率の高いテーマは?具体事例つきで紹介します!

工務店・リフォーム会社などの建設業者が、新築だけでは事業が厳しい。 中古物件のリノベーションなどの新しい取り組みに事業シフトする場合、「事業再構築補助金」が活用できます! 「事業再構築補助金」を使うと、再構築事業にかかる費用の最大1/2が補助されます。
梅沢 博香

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【事業再構築補助金】申請者の約13%が「建設業」!

「事業再構築補助金」の申請者のうち約13%が「建設業」です。
「建設業」は4番目に申請者が多い業種となっています。
応募件数ベース円グラフ:D建設業13.1%

事業再構築補助金 第8回公募の結果について
また、第8回公募「事業再構築補助金」の採択者のうち約13%が「建設業」でした。

採択者数でも4番目に多い業種です。

採択件数ベース円グラフ:D建設業13.0%

事業再構築補助金 第8回公募の結果について
「事業再構築補助金」公式サイト
「事業再構築補助金」第10回公募要領

【事業再構築補助金】+αがある計画書が採択されるポイント!

「事業再構築補助金」で補助金を受給するには、事業再構築に関する事業計画書を提出し、それを専門家が審査をして採択される必要があります。

そのため、他の建設会社と同じような事業計画ではなく、国の補助金を支給するに値する+αがあるものが審査員に評価され、採択されます。

たとえば、モデルハウス設営に関する事業を例にあげます。

「ZEHリノベーション」は、他の建設業も多く申請するテーマなので他社との差別化が図れていません。

「ZEHリノベーション」+「耐震等級3を目指す」、「ZEHリノベーション」+「熱中症予防対策やヒートショック対策などの機能」などの+αを加えると採択されやすくなります。

また、モデルハウスは週末に観覧者が集中しがちですが、平日の稼働率を上げるために、「カフェを併設して地域に開放する」などのオリジナリティを追加するのもよいかもしれません。

採択される事業計画書の書き方については、下記のコラムで解説しているのでご覧ください!
「事業再構築補助金の業種別「医療・福祉業」で採択率の高い新規事業とは?」

【事業再構築補助金】「建設業」におすすめの事業テーマは宿泊・アウトドア事業など

「事業再構築補助金」の事務局は、市場成長が見込まれる「有望度高」または「有望度中」の事業テーマを選ぶこと望ましいとしています。

「有望度」とは、「採択率」と「申請率」で事業テーマを分析したものです。

「有望度高」は、申請率と採択率がともに高い事業テーマで、「有望度中」は申請率が低く、採択率が高い事業テーマです。

■「建設業」の有望度高の事業テーマ

■宿泊・アウトドア事業・地域活性化 アウトドア設備等付加価値を付与した宿泊施設の展開 採択事例:離島でのホテル事業 

 ■産業廃棄物処理・エコリサイクル事業 SDGsに関わる再利用全般での事業展開 採択事例:中間処理場への展開  

■家具のデザイン・制作 家具製造技術を活かしたインテリア生産・オリジナル商品 の製造等への展開 採択事例:コロナ対応特注家具の製造販売
  
■デジタル活用・DX推進 デジタル技術を活用した製造プロセスの合理化、新分野進出 採択事例:IoT体感型モデルハウスを利用したIoT機器設置事業

■「建設業」の有望度中の事業テーマ

■ドローンの活用
ドローンを活用した点検業務の推進、ドローンスクールの運営
採択事例:ドローンを利用して外壁調・屋根調査

■解体事業の展開
空き家解体参入から始まる環境循環型ビジネスモデル構築事業
採択事例:古材再利用による空き家問題解決

■ICT技術の活用
ICT技術の活用による建設や検査プロセスの合理化
採択事例:ICT建機による業務体制の再構築

■木材製品の製造・販売
木材の加工生産体制の拡充、需要が高まっている分野に進出
採択事例:地元の木材を活用した在来型木造建築向け製材事業への展開

■リフォーム事業
中古住宅や空き家のリフォーム・リノベーション事業の展開
採択事例:賃貸マンションの現状回復事業の強みを活かした中古物件リノベーション事業

■DIY事業の展開
DIYキットの製造販売やスクール運営事業の展開
採択事例:DIY家具キットの販売提供

建設業:テーマ別の採択率×テーマ申請率
出典:事業再構築に向けた事業計画書作成ガイドブック
建設業で有望度低(申請率・採択率ともに低い)の事業テーマの一例として、ドライブスルーゴーストキッチンの賃貸・運営事業などの「飲食業への転換」、古民家リノベーション事業への新規参入などの「リノベーション事業」があります。

詳細は「事業再構築に向けた事業計画書作成ガイドブック」のP70・P71をご覧ください。

【事業再構築補助金】賃上げで補助率が最大1/2から2/3に!

「事業再構築補助金」の補助率は「成長枠」、「グリーン枠」ともに1/2ですが、賃上げを行うと補助率が2/3になります!(※中小企業者等の場合)
公募要領で定められている賃上げの条件は「事業終了時点で(1)事業場内最低賃金+45 円、(2)給与支給総額+6%を達成すること」です。
具体的には、「基準年度」から上記の条件で賃上げされていれば、補助率が2/3に引き上げられます。

この「基準年度」とは、報告対象年度の直前の事業年度のことです。

たとえば、以下の3パターンが紹介されています。

申請する建設業者の方は、自社にとって一番有利な年度を「基準年度」として選ぶことができます。
(参考)報告対象年度及び基準年度の考え方(以下のいずれのパターンでも可)
「事業再構築補助金」第10回公募要領

「事業再構築補助金」に申請する建設業者さまにおすすめのコラム

事業再構築補助金の対象経費「建物費」における注意点!「構築物」は対象外?違いは?
【専門家が徹底解説】事業再構築補助金2023・令和5年度版

事業再構築補助金についてのご相談はこちら

「事業再構築補助金」に採択率を上げるには、採択されやすい事業テーマの選択、事業計画書の書き方に気をつけることです。

「この事業テーマでいいのかな?」「事業計画書づくりが難しい」「初めて補助金に申請するので何が正解なのか分からない!」……

などの不安がある方、
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