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ものづくり補助金はホームページ制作は補助対象?条件・注意点をわかりやすく解説

ものづくり補助金を活用してホームページ制作ができます。活用できる条件・注意点をわかりやすく解説します。

執筆: 梅沢 博香公開日: 2026-04-15
ものづくり補助金はホームページ制作は補助対象?【2026年度】
井上 卓也カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

ポイント

  • ホームページ制作だけでは、ものづくり補助金の補助対象にならない(新サービスや設備投資とセットが必須)

  • 対象にするには「システム構築」や「革新的なサービスの一部」として組み込むことが重要

  • 目的が集客や業務効率化なら、デジタル化・AI導入補助金や持続化補助金の方が適している

ものづくり補助金でホームページ制作は補助対象になる?

新製品・新サービスの提供に必要なシステムの一部としてホームページを構築する場合、補助対象になります。

一方で、会社紹介やパンフレット代わりのホームページ制作のみを目的とする場合は、補助対象になりません。

ものづくり補助金(通常枠)は、中小企業が取り組む新製品・新サービス開発に必要な設備投資を支援する制度です。

そのため、ホームページは単なる情報発信ではなく、事業の中核となる仕組みの一部として位置づける必要があります。

補助対象になる条件

通常枠(製品・サービス高付加価値化枠)でホームページ関連費用が認められるのは、次の条件を満たす場合です。

■革新的なサービスを提供するシステム開発であること

単なるWebサイトではなく、新しい価値を提供する仕組みとしてのシステムである必要があります。

  • 予約・決済機能を備えた独自サービス

  • AIを活用した診断・分析機能

  • 顧客ごとのマイページやシミュレーション機能

これらは「機械装置・システム構築費」として扱われます。

■単価50万円(税抜)以上の設備投資があること

ものづくり補助金では、50万円以上の設備投資が必須要件です。

項目

内容

必須条件

50万円以上の設備投資

HPの扱い

補助的な経費

単体申請

不可

ホームページ制作やシステム開発だけでの申請はできません。

必ず設備投資とセットで計画を立てる必要があります。

■新製品・新サービスの開発を伴うこと

既存サービスの紹介や販売だけでは不十分です。

新しい商品・サービスを開発し、その提供に必要な仕組みであることが求められます。

対象外になりやすいケース

以下のケースは、不採択や交付決定後の取り消しにつながる可能性が高いため注意が必要です。

■一般的なホームページ制作

  • 会社紹介サイト

  • 既存サービスのPRサイト→ 通常枠では広告目的の経費は対象外です

■革新性がない取り組み

  • 他社でも一般的な機能の導入

  • 既存業務の単なるWeb化→ 「新規性」がないと判断されます

■汎用品の購入

  • パソコン

  • タブレット

  • スマートフォン

→ 目的外利用が可能なため、原則対象外です

■交付決定前の契約・支払い

交付決定前に契約や支払いを行った場合、その費用は全額対象外になります。

  • 制作会社との契約

  • 着手金の支払い

  • 発注

これらは必ず交付決定後に行う必要があります。

ホームページ作成でものづくり補助金を使う時の注意点

ホームページ制作でものづくり補助金を活用する場合に特に注意したいのは以下4点です。

  1. 交付決定前に発注・契約しない

  2. 50万円(税抜)以上の設備投資が必須

  3. 「広告宣伝費」として認められるのはグローバル枠のみ

  4. 支払いは原則「銀行振込」で行う

1.交付決定前に発注・契約しない

ものづくり補助金では、交付決定前の発注・契約・支払いはすべて対象外です。

タイミング

補助対象

交付決定前

対象外

交付決定後

対象

たとえば、制作会社との契約や着手金の支払いを先に行うと、その時点で全額対象外になる可能性があります。

また、「採択=交付決定」ではありません。必ず事務局からの正式な通知(交付決定)を確認してから着手してください。

2.50万円(税抜)以上の設備投資が必須

ものづくり補助金は、設備投資を前提とした制度です。

そのため、単価50万円(税抜)以上の設備投資が必須要件となっています。

項目

内容

必須条件

50万円以上の設備投資

HP制作のみ

申請不可

必要な構成

設備+システム+事業計画

ホームページ制作費だけで申請することはできません。

必ず設備投資とセットで事業計画を構築する必要があります。

3.「広告宣伝費」として認められるのはグローバル枠のみ

通常枠では、ホームページ制作は広告費として認められません。

広告宣伝費として認められるのは、グローバル枠(海外展開)に限られます。

対象になる例

  • 海外向けWebサイト

  • 多言語ページ

  • 海外販促用の動画

ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • 新製品・新サービスの海外展開に直結している

  • 単なる会社PRではない

4.支払いは原則「銀行振込」で行う

補助金の対象経費は、支払い方法にもルールがあります。

支払い方法

可否

銀行振込

現金払い

×

クレジットカード

原則×

支払いは、申請事業者本人名義の銀行口座から行う必要があります。

また、振込手数料は補助対象外です。

ものづくり補助金でホームページ作成した事例

公募要領には個別の採択事例は掲載されていないため、本記事では要件に基づいたモデルケースを紹介します。

※以下は制度要件(革新性・設備投資50万円以上など)を満たす想定事例です。

事業者の情報

  • 業種:精密金属加工業(製造業)

  • 従業員数:5名(小規模企業者)

  • 申請枠:製品・サービス高付加価値化枠

補助事業(ホームページ・システム構築の内容)

この事業者は、単なるホームページではなく、新サービスとしてのWebシステムを構築しました。

  • 3DデータをアップロードするとAIが解析し、即時に見積を提示するシステム

  • そのまま発注まで完結できる機能を実装

  • サーバー・専用ソフト導入(50万円以上の設備投資)

  • クラウド環境で運用

課題と成果

導入前後の変化は以下のとおりです。

課題

成果

見積作成に平均2日かかっていた

最短数分で見積提示が可能に

見積業務が属人化していた

システム化により標準化・効率化

新規顧客の獲得手段がなかった

Web経由で全国から受注が可能に

既存顧客依存で売上が伸びにくかった

初年度で新規取引先が15社増加

自社技術を伝える手段がなかった

サイト上で技術力を可視化

ホームページ制作に使える他の補助金は?

ホームページ制作が目的の場合、ものづくり補助金よりも他の補助金の方が適しているケースが多いです。

ものづくり補助金は設備投資や新サービス開発が前提となるため、「まずは集客したい」「業務をデジタル化したい」という目的には合わないことがあります。

ホームページ制作に活用しやすい代表的な補助金は、以下の3つです。

  • デジタル化・AI導入補助金

  • 小規模事業者持続化補助金

  • 地方自治体の補助金

それぞれ目的が異なるため、自社の状況に合わせて選ぶことが重要です。

どの補助金を選ぶべき?

ホームページ制作の目的別に、最適な補助金は次のとおりです。

目的

おすすめ補助金

集客・販促

小規模事業者持続化補助金

業務効率化・DX

デジタル化・AI導入補助金

地域支援・創業

地方自治体の補助金

■小規模で販促目的 → 小規模事業者持続化補助金

小規模事業者が、売上アップ(販路開拓)を目的として活用できる補助金です。

  • チラシや広告と合わせてホームページを制作

  • ECサイトで新規顧客を獲得

このようなケースに向いています。

注意点としては、ホームページ制作のみの申請は不可で、「ウェブサイト関連費」は補助額の最大1/4(上限50万円)までという点です。

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■IT・業務効率化 → デジタル化・AI導入補助金

中小企業の生産性向上を目的とした補助金です。

予約システム付きサイト

  • 顧客管理(CRM)連携

  • 決済機能の導入

など、業務効率化につながる機能付きのサイトに適しています。

注意点としては、登録されたITツールのみ対象であることと、スクラッチ開発(ゼロからのHP制作)は対象外になりやすいという点です。

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ホームページ作成費用はデジタル化・IA導入補助金の対象になる?

参考:デジタル化・AI導入補助金

■地域に密着した支援 → 地方自治体の補助金

各自治体が独自に実施している補助金です。

  • 創業時のホームページ制作

  • 地域集客を目的としたサイト制作

など、比較的使いやすいケースがあります。

注意点としては、補助額や条件は自治体ごとに異なる点と、募集期間が短い場合が多い点です。

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監修者

監修者からのワンポイントアドバイス

ものづくり補助金は原則として機械装置・システム構築費の費用計上が必須の補助金です。ホームページは単なるWebサイトではなく、新しい価値を提供する仕組みとしてのシステムである必要があります。新製品や新サービスの提供の中核に位置付けられる必要がありますので専門家の伴奏支援が不可欠です。