【2026年最新】高年齢雇用継続給付金の計算10%/15%
2026年の給付率は最大10%(旧制度15%)。賃金低下率75%未満が対象で、限度額は370,440円(令和7年度実績)です。最新の計算方法や早見表、シミュレーションで受給額を正しく把握しましょう。


補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
【この記事の結論】
2026年現在、給付率は最大10%(旧制度15%)。
賃金低下率75%未満が支給対象で、月額の上限は約37〜38万。
高年齢雇用継続給付金の基礎知識と2026年現在の運用状況
高年齢雇用継続給付金は、働く意欲を持つ高齢者の就業を支援するために設けられた雇用保険の制度です。
60歳を境に賃金が大幅に低下した場合に、その差額の一部を補填することで生活の安定を図り、継続雇用の意欲を高める役割を果たしています。

2026年現在、日本では少子高齢化に伴う労働力不足を背景に、60歳以降も現役で働くスタイルが一般的です。
しかし、定年再雇用に伴う給与体系の変化により、現役時代に比べて収入が激減するケースも多いです。
この給付金は、そうした賃金のギャップを埋めるための重要なセーフティーネットとして機能しています。
みんなの補助金コンシェルジュでは、高年齢雇用継続給付金の計算サポートや、併用可能な他の給付金診断を無料で実施しています。
高年齢雇用継続給付金の支給対象となる人の条件は?
高年齢雇用継続給付金を受け取るためには、
年齢
雇用保険の加入期間
など、いくつかの厳格な要件を満たす必要があります。
まず大前提として、年齢が60歳以上65歳未満の一般被保険者であることが求められます。
加えて、雇用保険の被保険者であった期間が通算して5年以上あることが必須条件です。
もし60歳時点で加入期間が5年に満たない場合は、その後働き続けて通算5年を超えた時点から対象です。

具体的な支給の引き金となるのは、60歳以降の各月に支払われる賃金が、60歳時点の賃金と比較して75%未満に低下していることです。
この賃金低下が認められる場合に限り、給付の手続きを行うことができます。また、
育児休業給付金
介護休業給付金
の対象となる休業期間中は、高年齢雇用継続給付金を重複して受給することはできません。

出典:介護休業給付金とは?雇用保険等の支給条件や金額の計算方法・いつもらえるかまで紹介
あくまでも実際に働いて賃金を得ていることが前提です。
なお、2026年時点でも、支給を受けるためには原則として2ヶ月に一度、ハローワークを通じて支給申請書を提出する運用が続いています。

多くの場合は勤務先の企業が手続きを代行しますが、労働者本人が進捗を確認しておいてください。
参考:【公式】ハローワークインターネットサービス - トップページ
【重要】
2026年現在は制度の移行期にあり、1965年(昭和40年)4月1日以降に生まれた方は、最大給付率が従来の15%から10%に引き下げられた新制度が適用されます。
2025年4月から実施された給付率の引き下げと2026年の現状
高年齢雇用継続給付金制度における最大の転換点となったのが、2025年4月1日から適用された給付率の改定です。
これまでは、賃金が60歳時点の61%以下まで低下した場合、一律で賃金の15%相当額が支給されてきました。
しかし、国の方針として高年齢者の雇用をさらに促進し、将来的には給付金に頼らずに賃金そのもので処遇を改善していくという流れを受け、この給付率が段階的に縮小されることに。

具体的には、2025年4月1日以降に新しく60歳に到達する対象者から、最大給付率が従来の15%から10%へと引き下げられています。

2026年の現在、現場ではこの新制度に基づく受給者が増えており、家計設計の見直しを迫られるケースも見受けられます。
たとえば、60歳以降の月収が20万円の場合、以前であれば3万円の給付を受けられましたが、新制度では2万円に減少します。
月額1万円の差は年間で12万円という大きな開きになるため、再雇用後の支出計画をより慎重に立てる必要が出てきました。

ただし、この引き下げには経過措置が設けられている点に注目が必要です。
たとえば、2025年3月31日までに60歳に達していた方については、以前の基準である15%の給付率がそのまま維持されます。2026年現在、職場には、
10%を受給している世代
15%を受給している世代
が混在している状況にあります。
同じ職場で同じような賃金低下を経験していても、生まれた年月によって受給額が変わるため、自身の生年月日と照らし合わせてどちらの基準が適用されるかを正確に把握しておくことが不可欠です。この制度改正の背景には、
年金の支給開始年齢が上がった
70歳までの就業機会確保が努力義務化された
ことなどが挙げられます。国は、現金を直接給付する支援から、長く働き続けられる環境整備へと予算の軸足を移そうとしています。
利用者にとっては手取り額が減るという厳しい側面もありますが、一方で在職老齢年金との調整ルールなど、他の制度との兼ね合いも複雑に絡み合っています。2026年以降、この給付金はあくまで補助的なものと捉え、
再雇用後の基本給の交渉
企業が独自に設ける定年延長制度の活用
など、より多角的な視点で老後の収入確保を検討していく時代になったと言えます。
みんなの補助金コンシェルジュでは、計算ミスによる申請漏れを防ぐため、専門家があなたの受給資格と想定額を個別にアドバイスします。
【シミュレーション】高年齢雇用継続給付金の計算方法
まず、以下の2つの賃金を比較して賃金低下率を算出してください。
60歳時点の賃金
現在の賃金(各月の支払い額、残業代込み、賞与除く)
1. 支給・不支給の判定(賃金低下率)
【低下率の計算式】 現在の賃金÷60歳時点の賃金×100
賃金低下率の区分 | 判定 |
75% 以上 | 支給なし(賃金の低下が不十分とみなされる) |
75% 未満 | 支給対象(低下率に応じて支給額が決定) |
2. 支給額の計算(2026年時点のルール)
2025年4月1日を境に、60歳に到達した時期によって支給率が異なります。
低下率の状況 | 60歳到達が【2025年3月以前】 | 60歳到達が【2025年4月1日以降】 |
最大支給 (低下率が低い場合) | 現在の賃金 × 15% (低下率 61% 以下のとき) | 現在の賃金 × 10% (低下率 64% 以下のとき) |
調整支給 (低下率が中程度) | 段階的に逓減 (低下率 61%超〜75%未満) | 段階的に逓減 (低下率 64%超〜75%未満) |
3. 具体的なシミュレーション例
例)60歳時40万円→現在24万円の場合/低下率 60%
対象者の区分 | 計算式 | 毎月の給付額 |
2025年3月以前に60歳 | 24万円 × 15% | 36,000円 |
2025年4月1日以降に60歳 | 24万円 × 10% | 24,000円 |
【注意点】支給額の調整(逆転現象の防止)
上限のルールがある→現在の賃金と給付金の合計が、60歳時点の賃金の75%を超えてはいけません。超える場合は、その分が減額されます。
早見表を活用する→低下率が調整範囲(61/64%〜75%未満)にある場合は計算が複雑になるため、ハローワークの早見表やシミュレーターでの確認がおすすめです。
【新旧比較】高年齢雇用継続給付の早見表
高年齢雇用継続給付金の支給額は、60歳時点の賃金と現在の賃金を比較した低下率によって決定されます。
2026年現在は制度の過渡期にあり、受給者の生年月日によって最大支給率が15%(旧制度)または10%(新制度)のいずれかになるため、注意が必要です。
①賃金が60%に低下した場合
(例:30万円 → 18万円 / 40万円 → 24万円 / 50万円 → 30万円)
項目 | 内容・支給額 |
低下率 | 60.0%(最大支給率) |
旧制度(15%) | 現在の賃金 × 15% |
新制度(10%) | 現在の賃金 × 10% |
具体的な支給額例
30万 → 18万時: 旧 2.7万円 / 新 1.8万円
40万 → 24万時: 旧 3.6万円 / 新 2.4万円
50万 → 30万時: 旧 4.5万円 / 新 3.0万円
②賃金が66.7%に低下した場合
(例:30万円 → 20万円)
項目 | 内容・支給額 |
低下率 | 66.7% |
旧制度 | 約 18,500円 |
新制度 | 約 12,300円 |
③賃金が70%に低下した場合
(例:40万円 → 280,000円)
項目 | 内容・支給額 |
低下率 | 70.0% |
旧制度 | 約 13,700円 |
新制度 | 約 9,100円 |
低下率が低い(61%以下)ほど、給付率は最大になります。
2025年4月以降に新たに60歳になる方からは、右側の新制度(最大10%)が適用される点に注意してください。
みんなの補助金コンシェルジュでは、わずか1分であなたが受け取れる可能性のある補助金・給付金を一括で診断できるサービスを提供中です。
計算時の注意点と支給停止になるケースとは?
給付金の計算には、単なるパーセンテージだけでなく、厚生労働省が定める
上限
下限
のルールが適用されます。2026年4月1日からは、賃金の変動などに伴い各種限度額も改定されているため、最新の数値を把握しておくことが欠かせません。
再雇用後の賃金が支給限度額を超えた場合はどうなる?

2026年度の運用において、月額賃金が支給限度額(令和7年度実績→370,440円)を超えている場合、この給付金は一切支給されません。
※支給限度額は毎年8月1日に改定されます。
また、
賃金
給付金
の合計額がこの限度額を超える場合も調整されます。たとえば、賃金そのものは限度額以下であっても、計算された給付金を加算した合計額が限度額を上回る場合、その超えた分についてはカットされます。
残業代が多く発生した月
高年収を維持したまま再雇用されるケースなどは、この限度額に抵触して、
大幅減額
受給額がゼロ
などのリスクがあることを念頭に置いておいてください。
在職老齢年金との併用による調整


2026年現在の運用では、在職老齢年金の支給停止基準額は月額51万円(令和7年度)です。
これにより、賃金と年金の合計が51万円を超えない限り、在職老齢年金そのものによるカットは発生しません。
しかし、給付金を受給する場合は、別途調整が入ります。
老齢厚生年金の額から、標準報酬月額の最大4%(旧制度対象者は最大6%)相当額が差し引かれます(根拠→厚生年金保険法附則第11条の6)。
高年齢雇用継続給付金の申請方法と必要書類の流れ
高年齢雇用継続給付金の申請は、原則として2ヶ月に一度行います。
2026年現在もデジタル化が進んでいますが、初回申請時には多くの確認書類が必要となるため、計画的に準備を進めてください。
まず、初めての申請(受給資格確認)の際には、以下の書類をハローワークに提出します。
60歳到達時等賃金証明書
振込先口座が確認できる通帳のコピー
高年齢雇用継続給付受給資格確認票
本人の年齢が確認できる書類(運転免許証の写しなど)
60歳時点および現在の賃金実態がわかる賃金台帳や出勤簿
手続きの多くは勤務先の企業が代行してくれますが、転職したばかりの場合や、個人で手続きを行う場合は、ハローワークから交付される支給決定通知書を必ず確認してください。

出典:高年齢雇用継続給付金とは?人事担当者が知っておきたい支給要件・期間、計算・申請方法を解説
2回目以降の申請は、ハローワークから送付される支給申請書にその期間の賃金を記入して提出する流れです。
特に注意が必要なのは申請期限です。
指定された期間の初日から起算して4ヶ月以内という期限がありますが、これを1日でも過ぎるとその期間の給付金は受け取れなくなります。
参考:高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について|厚生労働省
会社が手続きを忘れていないか、定期的にコミュニケーションを取っておくことが、確実な受給への一番の近道です。
2026年は制度の端境期であり、ハローワーク側の審査も慎重に行われる傾向にあるため、余裕を持ったスケジュールで動くことをおすすめします。
高年齢雇用継続給付金の計算に関するQ&A
Q1.最大でいくら支給されますか?
A.現在の賃金が60歳時点の61%以下に低下した場合、賃金の15%(※2025年4月1日以降の新規受給者は10%)相当額が支給されます。
Q2.いつまで受給することができますか?
A.一般的に被保険者が65歳に達する月まで受給することが可能です。
Q3.賃金がいくら以上だと支給されなくなりますか?
A.60歳時点の賃金の75%以上の賃金が支払われている場合は、給付金は支給されません。
Q4.ボーナス(賞与)は計算に含まれますか?
A.毎月の給付額計算の基礎となる賃金には、原則として賞与は含まれません。
ただし、60歳到達時の賃金月額を算出する際には、直近6ヶ月間の賃金がベースとなるため、その期間に支払われた賞与等がある場合は算定に含まれるケースがあります。
正確な算定についてはハローワークから交付される受給資格確認通知書をご確認ください。
Q5.雇用保険に入っていれば誰でももらえますか?
A.60歳以上65歳未満の一般被保険者であり、雇用保険の被保険者期間が通算5年以上あることが条件です。
Q6.年金をもらっていても全額受給できますか?
A.老齢厚生年金と併用する場合、年金の一部が支給停止される調整が行われます。
Q7.パートやアルバイトでも計算の対象になりますか?
A.週の労働時間が20時間以上で雇用保険に加入していれば、給付の対象になります。
Q8.2025年の改正で計算はどう変わりますか?
A.2025年4月1日以降に新しく60歳になる方は、最大給付率が15%から10%に縮小されます。
関連コラム一覧
みんなの補助金コンシェルジュでは、計算ミスによる申請漏れを防ぐため、専門家があなたの受給資格と想定額を個別にアドバイスします。
申請漏れの確認など、給付金の無料相談をご希望の方は下記のフォームからお気軽にお問い合わせください。

監修者からのワンポイントアドバイス
最大10%への給付率引き下げは、老後の資金計画に直結する重要な変更です。在職老齢年金との併用による減額調整や、支給限度額の壁にも注意が必要です。2ヶ月ごとの申請期限は厳格なため、会社任せにせずご自身でも適用基準と進捗を確認し、確実な受給手続きを進めましょう。
