不動産業で「補助金」は使える?2026年度の補助金を紹介
不動産業において補助金は、一般的に活用しづらい分野と言われています。 そこで今回は、不動産業において利用可能な補助金を紹介します。


補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
不動産業は補助金が使えるの?
不動産業で補助金を活用することは可能です。
一般的に考えて不動産に関する土地建物の購入費用は、補助金を使うことが難しいです。理由としては資産運用的な性格が強いという点です。
この方針はどんな補助金でも共通して言えるのですが、逆に言えば「資産運用」ではないものであれば通る可能性があるということです。
では、具体的にどのような方法で取得することが出来たのでしょうか。
そもそも不動産業(宅建業)とは?
そもそも不動産業(宅建業)とは何を指すのでしょうか。
宅建業法で言えば、土地・建物の売買・賃貸借契約の代理・媒介とされております。
ただし、自己で所有する物件の賃貸は宅建業ではありません。いわゆる大家業です。
しかし、それらを不特定多数に反復継続して取引をを行う場合は、宅建業となりえます。
不動産業で使える補助金は?
事業再構築補助金は、第13回公募を持って終了しています。
事業再構築補助金の後継として、中小企業新事業進出促進事業が開催されています。
新事業進出補助金と不動産業の相性
事業再構築補助金が13回公募で終了したと同時に、その後継の補助金として新事業進出補助金が創設されました。
この「新事業進出補助金」では、建物費や構造物費などが対象経費となっており、不動産関連の新事業を始める際に対象となる経費項目が該当しています。
新事業進出補助金は第4回公募要領が発表されており、申請受付開始日は5月19日から始まっています。
第4回公募期間:2026年3月27日〜2026年6月19日18時まで
新事業進出補助金の詳細は、下記コラムをご確認ください。
IT導入補助金で不動産業の申請を通す
IT導入補助金については、他の補助金と少し特殊な方法で申請します。
それは、ITベンダーが登録したITツールを購入するということ。
つまり、ITツールを購入しなければそもそも申請をすることが出来ません。
裏を返せば、目的のITツールがあれば申請可能です。
そういった意味合いでは、不動産業で利用するITツールであれば申請が可能です。
たとえばデジタル化基盤導入枠であれば、会計・受発注・決済・EC の機能を有しているツールであれば対象となります。
IT導入補助金2025
主な取り組み例
業種特化型業務プロセスを確認すると不動産業も申請対象とされております。
公募要領によると、具体的な機能は以下の通りです。
物件査定
不動産査定
査定額管理
長期修繕計画の策定
契約管理(売買管理、賃貸管理、管理委託、業務委託)
収支シミュレーション 不動産 WEB 接客(WEB・リモート内覧、IT重説)
テナント管理 土地・物件情報管理(物件情報、間取り・チラシ・動画・映像作成、マップ連動、ポ ータル連動)
重要事項説明 建物管理(日常・定期清掃、給排水設備、照明器具、エレベーター、消防設備等 共用部分の設備の保守点検)
修繕工事の実施 オーナー管理(収支報告、入居状況報告、修繕点検、原状回復、保証・保険、施工会社、運用状況、ポートフォリオ)
具体的な事例
具体的な事例として、WEB 接客(WEB・リモート内覧、IT重説)があります。
コロナ禍を踏まえ、リモートでの接客がスタンダードになりつつあります。
そこで、オンライン上で接客を行うWEB接客を行うためツールを入れるということが考えられます。
たとえばZoomなどを入れて接客を行ったり、IT重説を行ったりすることが可能になります。
ただし、あくまでITツールの導入費用に限ります。
土地の売買費用など資産運用を行うための不動産に関係する費用に関しては一切対象とならないことは注意すべき点です。
ちなみに、2026年度も、IT導入補助金の実施が確定しています。
IT導入補助金の基本的な内容や前年度との変更点、スケジュールなどを確認しておきたい方は下記のコラムも参考にしてください。
その他の補助金で不動産業の申請を通す
小規模事業者持続化補助金や、ものづくり補助金でも、条件付きで申請が可能です。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金でも不動産業として申請することが可能です。
補助率は2/3(賃金引上げ枠のうち赤字事業者については3/4 )
対象経費は、下記の通りです。
借料
旅費
開発費
広告費
雑役務費
資料購入費
設備処分費
委託・外注費
機械装置等費
ウェブサイト関連費
展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)
こちらも土地・建物の購入など、資産運用のための不動産の購入費用は含まれません。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援されます。
設備・システム投資に関するものであれば、不動産業者でも可能と考えます。
上記のIT導入補助金と重複する箇所はありますが、こちらは決まったITツールを購入するというタイプではないので自由に開発が可能となります。
補助対象経費
専ら補助事業のために使用される機械・装置、工具・器具(測定工 具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用 に要する経費
専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム の購入・構築、借用に要する経費
(1.)若しくは(2.)と一体で行う、改良・修繕又は据付けに要する経費
補助対象外経費
構築物
工場建屋
簡易建物(ビニールハウス、コンテナ、ドームハウス等)の取得費用
及び上記らを作り上げるための組み立て用部材の取得費用事務所等にかかる家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費、不動産の購入費、自動車等車両の購入費、修理費、車検費用
他の補助金同様、不動産に関しての補助金申請はできません。
では具体的にどのような事業であれば、申請が可能になるのでしょうか。
<通常枠>
補助率:1/2
小規模企業者・小規模事業者、再生事業者:2/3
<回復型賃上げ・雇用拡大枠>
業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者(※)が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援
※応募締切時点の前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であり、常時使用する従業員がいる事業者に限る。
従業員数:補助金額
5人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
補助率:2/3
<デジタル枠>
DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
従業員数:補助金額
5人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
補助率:2/3
<グリーン枠>
温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
従業員数:補助金額
(エントリー類型)
従業員数5人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上:100万円~1,250万円
(スタンダード類型)
従業員数5人以下 :750万円~1,000万円
6人~20人:1,000万円~1,500万円
21人以上:1,250万円~2,000万円
(アドバンス類型)
従業員数5人以下 :1,000万円~2,000万円
6人~20人:1,500万円~3,000万円
21人以上:2,000万円~4,000万円
補助率:2/3
<グローバル市場開拓枠>
海外事業の拡大・強化等を目的とした「製品・サービス開発」又は「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援
海外直接投資類型
インバウンド市場開拓類型
海外市場開拓(JAPAN ブランド)類型
海外事業者との共同事業類型のいずれかに合致するもの)
補助金額:100万円~3,000万円
補助率:1/2、小規模企業者・小規模事業者 2/3
上記を踏まえ、通常枠・デジタル枠で、不動産に関連するITツールの開発を行う場合や、生産性を向上させる機材の導入に関してであれば、不動産業者でも申請可能です。
ものづくり補助金総合サイト要項
補助金関連のコラム一覧
あなたの事業にも補助金を活用しませんか?
どんな申請内容でどんな資料をつくったらよいのかがよく分からないということであれば、ぜひとも弊社に相談ください。
弊社では、さまざまな補助金導入のための支援をしています。興味のある方は、下記リンクからお問い合わせください。
