働き方改革推進支援助成金とは何?対象・支給額・活用法を解説
2026年版の働き方改革推進支援助成金をわかりやすく解説。対象企業、支給額、補助率、申請条件、対象経費、申請手順や注意点まで詳しく紹介します。

目次
- 働き方改革推進支援助成金とは何か
- 【2026】働き方改革推進支援助成金の対象企業(中小企業の定義)
- 中小企業が主な対象
- 業務改善助成金やデジタル化・AI導入補助金との違いとは?
- 業務改善助成金との違い
- デジタル化・AI導入補助金との違い
- 働き方改革推進支援助成金(2026年度版)の主なコース
- 【2026年最新】今なぜ勤務間インターバル導入コースが注目されるのか
- 勤務間インターバル制度とは?
- 注目される背景と助成金活用のメリット
- 働き方改革推進支援助成金の支給額・補助率・対象経費
- 働き方改革推進支援助成金の活用法と注意点
- 具体的な活用例
- テレワーク導入
- 有給取得促進
- 労働時間短縮施策
- 働き方改革推進支援助成金申請時の注意点
- 不備や条件違反で支給されないケース
- 助成金の併用はできる?
- まとめ~中小企業が取り組むべきポイント
- 働き方改革推進支援助成金の申請条件と手順
- 助成金の申請条件
- 雇用保険適用事業所である
- 必要な書類を提出している
- 申請期間中に申請を行う
- 過去に不正受給がない
- 労働関係法令を遵守している
- 働き方改革推進支援助成金の申請手順
- 申請書類には何がある?
- 働き方改革推進支援助成金についての関連FAQ
- Q1. 助成金は過去に遡って申請できますか?
- Q2. 大企業でも申請できますか?
- Q3. 助成金は年度ごとに申請条件が変わりますか?
- Q4. 2026年度の申請期限はいつまでですか?
- Q5. パソコンやタブレットの購入費用は対象になりますか?
- Q6. 社会保険労務士に申請代行を依頼することは可能ですか?
- Q7. 賃金引き上げを行うと助成額は増えますか?
- Q8. 交付決定を受ける前に設備を購入しても大丈夫ですか?
- 関連コラム一覧
働き方改革推進支援助成金とは何か

働き方改革推進支援助成金は、日本国内の企業が働き方改革に取り組む際に、その費用を支援するために設けられた助成金です。
近年、長時間労働の是正や多様な働き方の実現、業務効率化などが社会的課題として注目されています。
その中で、企業が労働環境を改善し、生産性を向上させる取り組みを行う際に、国から支援を受けられる制度です。
本助成金は中小企業の支援を目的としているため、大企業は原則として対象外(中小企業限定の制度)となります。
支給対象となる取り組みには下記などがあり、多岐にわたります。
労働時間の短縮
有給休暇取得の促進
テレワーク制度の導入
助成金の目的は、単に企業の負担を軽減するだけでなく、働き方改革を通じて従業員の健康維持や働きやすい職場づくり、企業の生産性向上を促進することです。
導入支援や研修費用、機器導入費用など、幅広く活用できる点も特徴です。

出典:働き方改革推進支援助成金とは?中小企業の働き方改革実施を支援する助成金
【2026】働き方改革推進支援助成金の対象企業(中小企業の定義)

出典:中小企業の定義とは?資本金額?小規模企業者、大企業との違いも解説
中小企業が主な対象
働き方改革推進支援助成金は、基本的には中小企業を対象としています。
以下の資本金、または従業員数のどちらか一方を満たす企業であれば、支給対象として申請が可能です。
業種 | 資本金・出資総額 | 常時雇用の労働者数 |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 50人以下 |
その他の業種(製造・建設・運輸など) | 3億円以下 | 300人以下 |
業務改善助成金やデジタル化・AI導入補助金との違いとは?
働き方改革推進支援助成金と似た名前の制度に、
業務改善助成金
デジタル化・AI導入補助金
があります。自社がどの制度を使うべきか迷いやすいため、違いを整理しておきましょう。
業務改善助成金との違い
業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金(最安賃金)の引き上げが必須条件です。
一方、働き方改革推進支援助成金は
労働時間の短縮
有給休暇の取得促進
が主な目的であり、必ずし
も賃金引き上げが必須ではないコース(上乗せ要素としては存在)がある点が異なります。
デジタル化・AI導入補助金との違い
デジタル化・AI導入補助金は、経済産業省(事務局)が管轄する補助金であり、ITツールの導入そのものを広く支援します。
対して、働き方改革推進支援助成金は厚生労働省が管轄する助成金です。
勤怠管理システムなどのITツールを導入する目的が、あくまで
残業削減
労働時間の適正管理
といった、労働環境の改善に直結している必要があります。
自社の目的が純粋な業務効率化ならデジタル化・AI導入補助金、労務環境の
時間短縮
劇的な改善
なら働き方改革推進支援助成金を選ぶのが最適です。
働き方改革推進支援助成金(2026年度版)の主なコース
2026年現在、主に以下のコースが実施されています。自社に合うものを確認してください。
労働時間適正管理推進コース(勤怠管理システム・ITツールの導入など)
勤務間インターバル導入コース(終業から始業までの休息時間・休息制度の確保など)
労働時間短縮・年次有給休暇促進コース(残業削減や有給取得のための環境整備など)
適用猶予業種等対応コース(時間外労働の上限規制が適用された建設業・運送業・医療機関などの労働環境改善など)
【2026年最新】今なぜ勤務間インターバル導入コースが注目されるのか
2026年現在、数あるコースの中でも特に注目を集めているのが勤務間インターバル導入コースです。
勤務間インターバル制度とは?
勤務間インターバル制度とは、1日の仕事が終わる終業時間から、翌日の仕事が始まる始業時間の間に、一定時間以上の休息(インターバル)を設ける仕組みです。
たとえば、11時間のインターバルを義務付けた場合、夜23時に退勤した従業員は、翌朝10時まで就業させてはならないというルールです。
注目される背景と助成金活用のメリット
2024年4月から建設業や運送業、医療機関などに対して時間外労働の上限規制が適用(いわゆる2024年問題)されました。
これにより、業界を問わず深刻な人材不足が加速しています。
2026年の労働市場において、企業が生き残るためには選ばれる職場づくりが不可欠です。
本助成金を活用して勤務間インターバル制度をいち早く導入し、
就業規則の改定
対応する勤怠管理システムの整備
をすることは、求職者への強力なアピールとなり、
採用力の強化
離職率の低下
に直結します。
働き方改革推進支援助成金の支給額・補助率・対象経費
【支給内容】
働き方改革推進支援助成金では、企業が行った働き方改革の取り組みにかかる経費の一部を支給します。
具体的には以下の費用が対象です。
研修費用→従業員向けの働き方改革研修、マネジメント研修など
システム導入費用→勤怠管理システムや業務効率化システムの導入
設備導入費用→テレワーク用の通信機器やパソコン、会議用のモニターなど
外部コンサルティング費用→労働時間改善や業務効率化のコンサルティング費

出典:コンサルティング費用と料金相場【報酬体系別・会社規模別・業種別】
助成金は単なる資金援助ではなく、投資に対する後払い形式の支援です。
【支給額】
支給額は、取り組みの
種類
規模
によって異なります。一般的な目安としては、以下のような計算方法が用いられます。
中小企業の場合→対象経費の最大 3/4(成果目標の達成状況によっては最大 4/5)
上限額→コースにより 50万円~100万円程度(※賃金引き上げを行う場合は最大240万円まで加算あり)
たとえば、テレワーク導入のための設備費用として100万円かかった場合、補助率が3/4であれば75万円が助成金として支給されます。
働き方改革推進支援助成金の活用法と注意点

具体的な活用例
働き方改革推進支援助成金は、企業が働き方改革を実践する際に発生する費用を補助する制度です。
具体的には、以下のような取り組みに活用できます。
テレワーク導入
有給取得促進
労働時間短縮施策
これらは従業員の働きやすさを向上させると同時に、生産性の改善や離職率低下にもつながる取り組みです。
テレワーク導入
テレワークの導入は、働き方改革の中でも最も代表的な施策のひとつです。
助成金を活用することで、テレワークに必要な設備やシステムの導入費用を一部補助できます。

具体的には、以下のような費用が対象です。
インターネット環境の整備
クラウド型勤怠管理システムの導入

Web会議用のモニター・カメラ・マイクなどの機器
ノートパソコンやタブレット端末などの購入費用
【重要注意】パソコン・スマホなどの購入は原則対象外
タブレット
スマートフォン
ノートパソコン
などの汎用端末の購入費用は原則として助成されません。ただし、
機器のレンタル・リース費用
社内サーバーへのアクセス専用端末(シンクライアント端末)の購入
であれば対象となる場合があります。
助成金を利用すれば、初期投資の負担を軽減しつつ、従業員が自宅や外出先でも安全に業務を行える環境を整えることが可能です。
有給取得促進
日本では法定有給休暇の取得率が低いことが問題視されています。
有給取得促進を目的とした取り組みに対しても、助成金を活用可能です。
対象となる費用には以下のようなものがあります。
社内制度の改定に伴うコンサルティング費
従業員に有給取得計画を作成させるシステムやツールの導入費
社内研修やセミナーの開催費用(有給取得の重要性や制度の説明)
助成金を活用して有給取得の仕組みを整えることで、従業員が安心して休暇を取得できる職場環境を作り、長時間労働の抑制にもつなげられます。
労働時間短縮施策
労働時間の短縮は、働き方改革の基本です。
助成金は、勤務時間管理や業務効率化に関する取り組みに活用可能です。
具体例は以下の通りです。
勤怠管理システムの導入
週休二日制やフレックスタイム制の導入に伴う社内規定整備費
業務効率化ツールやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入
これにより、従業員の負担を軽減しながら、業務効率を高めることができます。
働き方改革推進支援助成金申請時の注意点
助成金を申請する際には、いくつかの注意点があります。
申請書類や証拠書類を正確に揃える
労働保険や社会保険の未納がない状態にする
助成対象となる取り組みや費用を明確に記載する
不備や記載漏れがあると、審査が通らなかったり、支給されない可能性があります。
不備や条件違反で支給されないケース
以下のような場合、助成金が支給されないことがあります。
取り組み内容が虚偽だった
申請期限を過ぎて提出した
助成金対象外の費用を計上していた
労働保険や社会保険の加入が確認できない
申請前に条件を確認し、必要書類をきちんと揃えてください。
助成金の併用はできる?
働き方改革推進支援助成金は、他の助成金と併用できる場合があります。
ただし、同じ費用に対して複数の助成金を申請することはできません。
併用する場合は、対象範囲や支給条件を事前に確認して、計画的に活用してください。
まとめ~中小企業が取り組むべきポイント
中小企業が働き方改革推進支援助成金を活用する際は、以下のポイントを意識すると良いです。
証拠書類を整える→助成金申請に必要な書類や記録を準備する
制度を定着させる→一時的な導入で終わらせず、継続的に運用する
従業員に周知する→取り組みの目的や制度内容をしっかり説明する
まずは小さく始める→テレワークや有給取得促進など、ひとつの取り組みから始める
働き方改革推進支援助成金の申請条件と手順
以下では、助成金の申請条件、手順、必要書類、申請フローについて詳しく解説します。
助成金の申請条件
助成金を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。一般的な申請条件は以下の通りです。
雇用保険適用事業所である

助成金の財源は雇用保険から来ているため、雇用保険に加入している事業所でなければなりません。
必要な書類を提出している
申請した内容が適切に実施されているかどうかを確認するため、審査に必要な書類を整備し、提出する必要があります。
申請期間中に申請を行う
助成金には申請受付期間が定められており、期間を過ぎてしまうと申請が受け付けられません。
過去に不正受給がない
不正受給があった場合、一定期間内に再度申請することができない場合があります。
労働関係法令を遵守している
労働基準法やその他の労働関係法令を遵守していることが求められます。
これらの条件は助成金の種類によって異なる場合があるため、具体的な助成金の要件を事前に確認してください。
働き方改革推進支援助成金の申請手順
交付申請書の提出→労働局へ計画書と申請書を提出する。
交付決定→労働局から進めてOKという通知が届くまで待つ(※この通知前にシステムなどを購入すると不支給になる)。
取り組みを実施→計画に基づいて、システムの導入や就業規則の変更を行う。
支給申請→実施にかかった費用の領収書や、導入後の出勤簿などの証拠書類を提出する。
助成金が入金される→審査を通過後、指定口座に助成金が振り込まれる。
みんなの補助金コンシェルジュでは、働き方改革推進支援助成金の申請サポートにも対応しています!
「申請書類の作成を任せたい」「要件や注意点を事前に確認したい」といったご相談も、ぜひお気軽にご相談ください。
お申し込みは以下のフォームから可能です。
申請書類には何がある?
下記のような書類が必要です。
申請書→助成金の種類に応じた所定の申請書を作成。
出勤簿やタイムカード→従業員の勤務状況を示すための書類が必要。

実施計画書→取り組み内容やスケジュールを記載した計画書を提出する。
雇用契約書や労働条件通知書→労働者との雇用関係を示す書類が求められる。

出典:雇用契約書とは?労働条件通知書との違いや、もらえないときの対処法を紹介
その他必要な書類→助成金の種類によっては、特定の書類が追加で必要になる場合がある。
証拠書類→研修の実施記録や支払いを証明する領収書、就業規則の写しなど、実施内容を証明するための書類が必要。
働き方改革推進支援助成金についての関連FAQ
Q1. 助成金は過去に遡って申請できますか?
A. 原則、取り組み開始前の申請が必要で、遡っての申請は認められません。
Q2. 大企業でも申請できますか?
A. 原則として申請できません。
本助成金は中小企業、または中小企業で構成される事業主団体などを対象とした制度です。
Q3. 助成金は年度ごとに申請条件が変わりますか?
A. はい。補助率や対象経費、上限額などは年度ごとに改定されることがあります。
Q4. 2026年度の申請期限はいつまでですか?
A. 予算の執行状況によりますが、例年11月末頃に締め切られるケースが多いです。
Q5. パソコンやタブレットの購入費用は対象になりますか?
A. 原則として対象外です。
パソコン
タブレット
スマートフォン
などの汎用端末の購入費用は助成されません。ただし、社内サーバーへの
機器のレンタル
アクセス専用端末(シンクライアント)
の費用であれば対象となる場合があります。
Q6. 社会保険労務士に申請代行を依頼することは可能ですか?
A. 社会保険労務士などの専門家に、申請手続きの代行を依頼することは可能です。
Q7. 賃金引き上げを行うと助成額は増えますか?
A. 指定された割合以上の賃金引き上げを計画に盛り込むと、助成上限額が加算されます。
Q8. 交付決定を受ける前に設備を購入しても大丈夫ですか?
A. 交付決定を受ける前に購入した設備やシステムは、原則として助成の対象外です。
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監修者からのワンポイントアドバイス
働き方改革推進支援助成金は「設備導入の補助金」というより、就業規則や勤怠管理体制の整備と一体で活用してこそ真価を発揮します。計画届の提出時期や証拠書類の保存が不支給の分かれ目になりやすく、導入前の設計段階から専門家と進めることが重要です。

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
