小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠ってなに?

昨年2020年、新型コロナウイルスの流行があったことにより、例年よりもグッと多くの人に補助金が活用されました。

補助金自体は、コロナ以前から存在していましたが、これまで補助金の存在を認識していなかった人にも、補助金という存在が広く知れ渡った年となりましたね。

そして昨年、コロナに関連する補助金の中で、ひと際注目を集めた補助金が小規模事業者持続化補助金です。

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が、今後直面する制度変更などに対応するために販路開拓を行う際、必要な経費の一部を補助してもらえる補助金です。

この補助金が、なぜコロナで話題になったかというと、昨年のコロナ流行に伴って、「コロナ特別対応型」という特別枠が創設されたため。

コロナの影響を受けた事業者は、一般型では最大50万円である補助額が、2倍の最大100万円の補助が受けられること、コロナの影響で経営の継続が厳しくなった事業者が格段に増えたことから応募も殺到しました。

コロナの流行は1年以上経った今もまだまだ続いていますね。

どの事業者もウィズコロナ、そしてアフターコロナに対応していかなければなりません。

しかし、実は今説明したコロナ特別対応型は、昨年度で募集を終了してしまいました。

今年の2021年、小規模事業者持続化補助金には、終了したコロナ特別対応型に変わり、「低感染リスク型ビジネス枠」として新たな枠が創設されました。

低感染リスク型ビジネス枠の補助額はコロナ特別対応型と同じく最大100万円です。

今回は、この低感染リスク型ビジネス枠とはどんな枠なのか、わかりやすく解説していきましょう。

1. 小規模事業者持続化補助金とは?

そもそも小規模事業者持続化補助金は、どんな補助金なのか?
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者などが今後直面する制度変更などに対応するために取り組む販路開拓などに必要な経費の一部を補助してもらえる補助金です。

「今後直面する制度変更」というのは、たとえば働き方改革や被保険者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入などが考えられます。

それらに対応できる販路開拓をするために、この小規模事業者持続化補助金を活用することができます。

それにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者などの生産性向上と持続的発展を図ることが目的とされています。

小規模事業者持続化補助金は、基本の類型の一般型と、今回説明している低感染リスク型ビジネス枠にわかれています。

2. 低感染リスク型ビジネス枠とは?

小規模事業者が“新型コロナウイルス感染防止”と“事業継続”の両立をさせるため、対人接触機会の減少が行える投資を行う際に支援してもらえるのが低感染リスク型ビジネス枠です。

ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入などの取組に必要な経費の一部を補助してもらえます。

■対人接触機会の減少が行える投資とは?
たとえば、オンラインビジネスへの転換や、非対面営業の開始などがあります。
イメージしやすいように、低感染リスク型ビジネス枠の対象となる例をご覧ください。

低感染リスク型ビジネス枠の対象となる例

【飲食店】

・店舗のみの営業から、テイクアウトや宅配サービスの開始。

・感染防止のため、自動精算機の導入や、飛沫防止のための店内改装。

【小売業】

・オンラインショップの開始。

・店舗販売の廃止(もしくは縮小)を行い、ネット通販への移行。

【宿泊業】

・非対面のレジ・自動のチェックインが行える機会の導入

など 

3. 公募期間

小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠の第1回目の公募は、令和3年4月16日より開始されていて、令和3年度中に計6回の公募が行われる予定となっています。

低感染リスク型ビジネス枠の公募要領によると、公募は通年で行う予定とのことです。

くわしい公募の締め切りは、以下をご覧ください。
※予定は変更される可能性があります。

令和3年低感染リスク型ビジネス枠の公募締切予定

第1回 2021年5月12日(水)17時 終了

第2回 2021年7月7日(水)17時 終了

第3回 2021年9月8日(水)17時

第4回 2021年11月10日(水)17時

第5回 2022年1月12日(水)17時

第6回 2022年3月9日(水)17時

※スケジュールは変更される可能性がありますのでご注意ください。
スケジュールの詳細は令和2年度第3次補正予算「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」の公式サイトをご覧ください。

4. 対象者は?

小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠は、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産性プロセスの導入などに取り組み、感染防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少が可能となる投資を行う小規模事業者が対象となります。

それから、低感染リスク型ビジネス枠の対象者は、以下の7つの要件すべてに当てはまる事業者が対象となりますので、ご確認ください。

低感染リスク型ビジネス枠の申請要件

(1)小規模事業者であること。
※小規模事業者の定義については、下記に記載。

(2)資本金または出資金が5億円以上の法人に直接または間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)

(3)確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと。

(4)下記3つの事業において採択を受けて、補助事業を実施したものでないこと(共同申請の代表者、参加事業者の場合も含む)

・「令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<一般型>」の事業実施者で、本補助金の受付締切日の前10か月以内に採択された者。
・「令和2年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」
・「令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」

(5)補助金と「令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<一般型>において双方の採択を受けた事業者は、いずれかの補助金事業の取り下げまたは廃止を行わなければ、補助金の交付を受けることができない。
(6)申請時に虚偽の内容を提出した事業者ではないこと。
(7)反社会勢力に関係する事業者でないこと。かつ今後も該当しないことを誓約すること。

(1)の小規模事業者とは、以下に当てはまる事業者が対象となります。

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業のぞく)
常時使用する従業員の数 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業
常時使用する従業員の数 20人以下
製造業その他
常時使用する従業員の数 20人以下
補助対象となりうる者
補助対象にならない者
・会社および会社に準ずる営利法人 (株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合)
・個人事業主(商工業者であること)
・一定の要件を果たした特定非営利活動法人
・医師、歯科医師、助産師
・系統出荷による収入のみである個人農業者(個人の林業・水産業者についても同様)
・協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)
・一般社団法人、公益社団法人
・一般財団法人、公益財団法人
・医療法人・宗教法人・学校法人
・農事組合法人・社会福祉法人
・申請時点で開業していない創業予定者(たとえば、すでに税務署に開業届を提出していても、開業届上の開業日が申請日よりも後の場合は対象外)

5.どんな経費が対象となる?

昨年公募が行われたコロナ特別対応型は、補助対象経費の1/6がコロナに対する取組みに関係する経費であれば良かったのですが、低感染リスク型ビジネス枠は、補助対象経費の全額が、対人接触機会の減少が行えるサービスやビジネスへの転換に直接関連するものである必要があります。

この部分は、コロナ特別対応型よりも要件が少し厳しくなっていますね。

その他にも、以下の条件をすべて満たす経費が対象となります。

低感染リスク型ビジネス枠の補助対象経費

1.補助対象経費の全額が対人接触機会の減少に資する取組であること(感染防止対策費を除く)

2.使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費

3.原則、交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費

4.証拠資料等によって支払金額が確認できる経緯

5.申請する補助対象経費については具体的かつ数量等が明確になっていること

引用:小規模事業者持続化補助金 低感染リスク型ビジネス枠公募要領

では、具体的にはどんな経費が対象となるのか?

以下の(1)~(12)に当てはまるものが補助の対象となります。

低感染リスク型ビジネス枠の補助対象経費一覧

(1)機械装置等費
対人接触機会を減らすための機械装置の導入費用、移動販売車両の購入費用などの事業の遂行に必要な機械装置などの購入に要する経費

(2)広報費
補助事業計画にもとづく新たなビジネスやサービス、生産性プロセスの導入などの取り組みを広報するために要する経費

(3)展示会出展費(オンラインによる展示会などに限る)
新商品などをオンラインの展示会などに出店または商談会に参加するために要する出展料

(4)開発費

感染拡大防止と事業継続を両立させるための新たなビジネスやサービス、生産性プロセスの導入などに関する新商品の試作品や包装パッケージの試作開発に伴う原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払う経費

(5)資料購入費

補助事業遂行に必要不可欠な図書などを購入するために支払う経費

(6)雑役務費

補助事業計画遂行に必要な業務・事務を補助するために補助事業実施期間中に臨時的に雇い入れた者のアルバイト代、派遣労働者の派遣料、交通費として支払う経費

(7)借料

補助事業遂行に直接必要な機器・設備などのリース料(所有権移転を伴わないもの)・レンタル料として支払う経費

(8)専門家謝金

事業の遂行に必要な指導・助言を受けるために依頼した専門家等に謝礼として支払う経費

(9)設備処分費

新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等を行うための作業スペースを拡大、改修するなどの目的で、当該事業者自身が所有する既存設備を解体・処分する、または借りていた設備機器などを返却する際に修理・原状回復するために支払う経費

(10)委託費

上記(1)~(9)に該当しない経費であって、補助事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委任)するため支払う経費

(11)外注費

上記(1)~(10)に該当しない経費であって、補助事業遂行に必要な業務の一部を第三社に外注(請負)するために支払う経費

(12)感染防止対策費

申請者の業種・業態において該当する業種別ガイドラインに照らして実施する必要最小限の新型コロナウイルス感染症感染防止対策を行うために支払う経費

引用:小規模事業者持続化補助金 低感染リスク型ビジネス枠公募要領

6. 補助額・補助率は?

低感染リスク型ビジネス枠の補助率は、申請した経費額の3/4。

そして、冒頭でも説明しましたが、小規模事業者持続化補助金の一般型の上限額が50万円であるのに対し、この低感染リスク型ビジネス枠は上限額が2倍の最大100万円まで引き上げられます。

7. まとめ

2021年、小規模事業者持続化補助金で新しく創設された低感染リスク型ビジネス枠。

ポストコロナに対応した新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入などの取組みを行った場合が対象となり、補助額は一般型の2倍の最大100万円となっています。

現在、そしてこれからも、コロナありきの事業を行っていく必要があります。

小規模事業者持続化補助金は、低感染リスク型ビジネス枠が新設されたことにより、2021年も引き続き注目の補助金です。

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